東京都のアートポイント計画の検討会議
2009年 10月 01日
その検討会議のために東京へ。
3時間ほどはやく東京に入り、そのパイロット事業としている「墨東まち見世2009」の会場を巡ることにする。
しかし、どこからアクセスしていいかわからない・・・
こういうプロジェクトはどこから入るのかというエントランスとか、ゲートとか、インフォメーションとか、もしくはロビーでもいいけど・・・とても重要だとつくづく感じる。
ちらしで一番大きく描かれていた駅で降りてみるが、まちはいつもと変わらない様子で、アートプロジェクトが露出しているところはなく、「まちが遊ぶ100日間」はかなり誇大広告・・・。
とりあえず、もう一度電車にのり、企画の中心を担っているアートスペースに向かう。これって普通にギャラリーに向かういつもと同じ行為・・・。たどり着いてみるとまだ開店前でゲートが閉ざされている。・・・あたりまえか。
しばらく周辺のまちをうろうろし、まちの魅力を堪能しながら再びアートスペースへ。
閉じられたギャラリースペースの開くのを待って「まちがあそぶ100日」を見に行く自分の行動に違和感を抱きつつ・・・
はじめてみる藤井光の作品はかなりシャープで個人的には興味深い作品だけに、その表現を作品化するフォーマットがこれでいいのかと歯がゆい。
社会システムをあざ笑いながら傍観する態度は若さの特権のようであるが、現実にはもっと底のない泥沼のような社会システムの内部に踏み込まなければ何も変わらないと思っているだけにもどかしい。
東京アートポイント計画がどこまで踏み込めるかはわからないが、そこから連鎖してシステム内部に変化の兆しが見えることを期待するので、このような事業に関わっているのだとも思う。
複雑な気持ちでギャラリーを出て・・・、紹介された次のポイントまでひたすら歩く。
魅力的な路地やまちの風景を横目に見ながら、時間がないので寄り道することなく・・・歩くこと25分。
昔400ccのバイクで通勤していた見慣れた水戸街道の風景を渡り・・・懐かしい風景・・・。
たどり着いた先は5年ほど前にはじめて京島を歩いたときに訪れたことのある魅力的な商店街。
ついでにもうひとつ、このような広域のアートプロジェクトには絶対に貸し自転車でもリキシャーでもベロタクシーでも送迎バスでもロババスでもポニー号でもいいが・・・とにかく低速の移動サービスと街の魅力が読み込めるマップが必修ですね。
iphoneのマップ機能に助けられて、たどり着いた昔と変わらない商店街のはずれに、いい具合にまちに露出しているロビーがあった。
ロビイではなくロビーだけど、なんだか価値観がシンクロして興味深い。 僕以外にもロビーに注目してロビーを表現のツールにしているアーティストがいたとは・・・。
駄菓子屋にちょうどいい具合の大きさだな・・・と中をのぞいていると作家が後ろから声をかけてきて、いろいろと説明をしてくれた。
アート云々についての薀蓄を語られそうになったので微妙に交わす瞬間だけは居心地が悪かったが、おちゃをご馳走になり、バナナをすすめられ、古いピアノのある空間の雰囲気は心地いい。
3時からパフォーマンスは残念ながら見れなかったが、世田谷の福祉作業所が制作したという幻聴妄想カルタのプレゼンテーションにはまってしまい、3000円もしたが、ついつい購入してしまう。
これは相当良質の作品で、それだけをプレゼンテーションしてくれた彼の感覚は・・・ある面で信頼できるが・・・このプロジェクト「墨東まち見世2009」へのロビーにはなっていなかった。
まず場所も駅から遠いし、エントランスとしてのロビーではなく、回遊して折り返し地点の休憩所のロビーかな。
検討会議の会場へと急ぎ、最寄の駅に向かう途中、そういえばプラスアーツが探していた東京事務所の候補物件が京島だったことを思い出し、歩きながらその住所を事務所へ携帯メールで問い合わせてみる。
携帯メールで返ってきた物件住所をみてびっくり。
なんと、歩いている目の前に写真でみたことのある建物が。
この広い東京で、その場がその移動中の瞬間に重なるなんて・・・ありえない。
・・・でもこの種のことって結構頻繁におこるんですよね。
で、たいした感動もなく・・・検討会議に急ぐ。
東京、面白くなればいいなー・・・
検討会議では通常の委員会のような硬い雰囲気はなく、皆がざっくばらんに・・・結構いいたいことを言って・・・ついつい時間を過ぎても盛り上がり・・・
言うはやすしでやるのは大変ですよね。
言いたいことばかり発言して申し訳ございませんでした。
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