マイナス要因に手をあてる…ドローイングの第4段階。
実家の法事で鹿児島へ。ついでに家族や親戚縁者がこれからどうにかしてゆかなければならない場に向き合いながら、いろいろ手を入れる方向性を探ってみる。

a0010575_1050593.jpg何かをイメージする前に、その場を構成している要素の中で、排除すべきもの、問題となる事柄、やっかいなこと等、手を入れるべきものに視線を向けて、それをどういじるかを考えることろからはじめてしまう。

もちろん、プラスとなる要素に気づき、それを残したり活かしたりするもの大事だが、それはむしろ手をいれる部分ではなく、手を入れなくてもいいところなので、最初は考えなくてもいい・・・。


a0010575_10491771.jpgこれって、昔、絵やドローイングを描き始めた頃にやっていたキャンバスづくりで体得した手法と同じじゃないか・・・。

高校時代に絵を描き始めた頃、画材屋で販売されているキャンバスやスケッチブックに描くことからはじめたが(第1段階)、美術大学で描くことに少し深く入り込むようになると、キャンバスは買うのではなくて作るものだということを知る。

最初はマニュアル通りに麻布を買い下地塗料を塗り…(それが第2段階)。


a0010575_10494390.jpgあるいはベニヤ板でパネルを作り、綿布を張り…、そのうちにお金がなくなってきたのも原因のひとつであるが、古いキャンバスの裏を使ったり、その辺の古いカーテンを使ってみたり、そこに転がる木材の破片やベニヤ板を使ってみたり・・・。

ドローイングにしても、まじめにクロッキー帳に描いていたのは最初だけで、模造紙、わら半紙、ポスターの裏紙などを経由して古新聞やちらしの類まで使えるという当たり前のことに気づき…


a0010575_10501298.jpg空間にしても、当初はいわゆるホワイトキューブ的なニュートラルな空間を想定しておこなったものの、そのうちそこにある扉とか天井とか、床の材質を面白がって使うようになり…ついには古い取り壊し前の廃墟にイメージを描く面白さに気づき…。

最近はまちのいろいろな組織や慣習や法律や常識に手を入れることを考えるようになったり…。

まずニュートラルにするのではなくて、マイナスと感じる要素に手を入れて面白くしようとする方向性…。


a0010575_10503283.jpgとにかく、絵を描き始めた当初はニュートラルな状態からはじめるものだと思い、画材を仕入れなくとも、ごちゃごちゃと色や質が重なり合う状態のものをとりあえず、均質に白く、あるいはグレーに塗りつぶすところからはじめたものだが…それを第3段階とすると…。

そのうちに、ニュートラルにするのではなく、その手順をすっとばして、すでにある状態の中からまずマイナス要因とされる部分に手を入れながら、許せる状態にするところからはじめていた。

そのプロセスの中で、実は大切なイメージがすでに発生し、その連鎖からイメージが形作られているというつくり方をしていた。・・・それが第4段階かな・・・。


a0010575_10481468.jpg今となってはホワイトキューブにしろ、白いキャンバスにしろ、ニュートラルな状態に見せているものも、現実にはあらゆるシステムによって存在しているので、必ずなんらかの属性があるという意味からしても・・・ニュートラルな存在なんて概念上にしかないということも常識になりつつあるが・・・

むしろ、その空間を成立させているシステムの、あるいは属性の、ある一部の要因をつつくことで、実は空間に面白く興味深いイメージが発生するということがわかってきた。

いい要素を見出し残してゆく作業と、マイナスな要素に手をいれつつ、排除するのか変えてゆくのか、いじる作業と・・・その結果イメージは自ずと立ち上がってくる。

ちらしに印刷されていたバラの花の図柄を無視することなく、それと対話しながら描いた一枚のドローイングから現在の僕の活動は連鎖したのかな・・・との雑感。
by fuji-studio | 2009-02-05 18:41 | ○イイスペイス@イイテラス


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