建築デザインのクリティークだって!

a0010575_9726100.jpg福岡で建築の学生が自分の作品のプレゼンテーションを行い、それを審査するデザインレビューが開催され、そこに参加する。

全国公募で140名の応募者があったとかで、会場には140名近くの学生が自分で卒業制作などのパネルや模型などを持参して展示し、審査に望む。


a0010575_9505369.jpg僕の仕事はもちろん建築デザインの仕事ではないが、建築のデザインの前の仕事だという自覚を持っている。つまり、デザインになる前のプロセスの仕事。空間や空気感をつくる仕事でもあるが、・・・流通する以前の価値観を立ち上げる仕事・・・。
社会化され、常識となる前のものを発掘し光をあてる仕事・・・。建築というハードウェアが組み込むべき活動のシステムを作り出す仕事。もしくはその空間を使うユーザーがその使い方を開発する仕組みを考える仕事・・・。あるいは使い方のバリエーションと可能性の端っこの部分を具体化する仕事・・・。


a0010575_9535374.jpg学生のプレゼンテーションを聞きながら、10年以上前に従事していた建築企画の仕事の現場で感じていたの当時の違和感を思い出す。
建築ができる前の調査と企画を行っていたが、そのとき視点の中心としていた経済的価値観への違和感。
そこから離れて地域活動に目を向けて個人で動き出し、必ずしも貨幣経済的な価値観が中心で調査や企画を立てるべきではないという確信を持つようになった僕自身のプロセス。


a0010575_9585782.jpg学生のプレゼンテーションは彼らがまだ社会化していないがゆえに、社会的価値観や経済や流通の価値観から遊離し、個人的で、あるいは表層的で、非現実的でありながら自由で闊達で、なかなか面白い。

建築という現実のそれ以前の状態にあるという点で、僕自身にとって興味深い様々な種が転がっているように思えていとおしかった。


a0010575_1152729.jpgその学生の闊達さが審査員達の気持ちを和ませ、しかし、彼らに現実の厳しさも教えなければならない立場もあるのだろうが、その両輪のバランストークが絶妙に面白くて本当に楽しい時間をすごすことができた。

いや、ほんと、楽しかったな。伊東さんもよかったけど、さん、最高だったな。


a0010575_19493421.jpg同時に僕としては僕自身の仕事の領域を建築との関係からあらためて再認識することができてとても有意義な時間でした。

会場では勝手な意見を言って本当に申しわけございませんでした。それと話が十分にできなかった学生の方々、申し訳ございませんでした。
by fuji-studio | 2006-03-21 23:19 | ■福岡での活動

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