金沢、香林坊ハーバーでのトーク




a0010575_2342424.jpg金沢にある香林坊バーバー。そこの永宮勤士君に呼ばれて久しぶりに金沢に訪れる。

香林坊ハーバーとは金沢の中心、香林坊にあった映画館の跡を利用して金沢の学生がいろいろなイベントとかを行っていたところ。それがいよいよ解体されていた。そういえば、向かい側の小さなカフェに移動したと氷見でメンバーに出会ったときに話していたな。

解体中のコンクリートに壁画の跡が見えるのが痛々しい。このような現場を見るたびに、この解体中の現場の強さと、美術表現と呼ばれる作品の強度を比較してかなわないかと思う。

ところで、金沢の中心市街地から映画館がなくなるのだとか。
巨大な美術館はつくれても映画館ひとつを残すことができないのが地方都市の現状。
中心市街地に映画館を残そう!と呼びかけて寒空の下で署名活動をしている人々もいた。

神戸新開地がかつて映画の街として多くの劇場と映画館によって繁栄した時代。人は華やかな幻想を求めて未来を見ようと都市に集まってきた。しかし、大型プラズマ画面ブロードキャストの時代、ネットワークの中から最新の刺激を検索し、卓上の仮想世界にその数十倍もの規模で群がる現代・・・。

a0010575_133884.jpgあきらかに別のなにかが都市の中心市街地には求められているのが分かる。
単にそれは消費構造の中にある郊外型の上映館ではなくて、かといって単に上映だけを目的としたスクリーンと客席だけでもなくて、信頼できる刺激と安堵の空気と、それを共有する人々。
それが発生し、更新され、維持されてゆく仕組みを考えなければならないというのに・・・。

a0010575_14855.jpg金沢の中心に金沢21世紀現代美術館ができる数年前はそれを期待させるだけの動きがあった。
それがまさか美術館という器に集約されてしまったわけではないと思うが・・・。
もっと美術館は街の動きにリンクし、その拠点となりつつも街に浸透してゆくべきであるというのに。
美術館の内部にありながらも公園の一部として一般に開放されているジェームス・タレルの部屋の天井のフレームの黴を見ながら、ふと不安におもったが・・・。大丈夫なのかな?・・・っというか、僕の美術館論、どこかでしっかり発表しないとね。最近聞かれることも多くなったし。

a0010575_923542.jpgところでここ香林坊ハーバーの各所におかれた不思議な機械、富山県高岡市にある創作機械工房Piccolo S.P.A.の柿田さんの作品 (←このサイト必見!)東京の向島とかコスゲとかのやっている自転車部の活動と限りなく重なり、自転車をこぐとカキ氷ができる機械とか、コーヒー豆をひく石臼が廻るとか、ジューサーがうごくとか。・・・
ただし決定的な違いはいったん人力を発電機にかけて電気にし、それでモーターを回しいろいろ行うというしかけ。医療機器のような極めて機能的でニュートラルなデザインが素敵。

いや、すごい。是非一度一緒に何かやりたいなー。
香林坊ハーバーの皆さん、ひたすらうどんとカレーを食べ続けた珍しい交流会、夜の10時すぎてからいきなり一升瓶の日本酒が出てきてのしみじみモードのうちあげ?ご馳走様でした。
by fuji-studio | 2006-02-19 09:22 | ・講座/対話/研究会

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