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101匹のヤセ犬と引越し先を探しチュウ

フジは鹿児島の知覧町に制作スタジオとして借りていた大島紬工場跡地を明け渡すために2トントラッックのアルミバンを1ヶ月借りて、それに出来立ての101匹のヤセ犬とスタジオの什器、工具一式、材料の端材など全てを積み込み、スタジオの引越し先、つまり新しい活動拠点を探し旅に出る。最初に到着したのが東京ビッグサイトで行われた「アトピックサイト」の会場。国際展示場で開催された展覧会にトラックごと展示し、数日の滞在制作の後、搬出とともに家を探す旅をプロジェクト化する。
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このシリーズにはタイトルがつけられていた「流れの観察」。一見、101匹のヤセ犬が登場し、展示が連続して数カ所で開催される構造のプロジェクトで、ヤセ犬の視点の先にある空気の流れを観察するように仕掛けられた展示を展開していたが、自分と自分の家族がどこに流れてゆくのかというとてもプライベートな課題が裏側に重ねられていた。そんなこと鑑賞者には全く関係ない。ややこしい。わかるわけがない。困ったものだ!
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福岡に辿り着き、天神地区全体をつかって様々な場所で設営したの後、トラックを返却しなければならなかったので福岡での展示にはスタジオの工具、材料、段ボール、廃材類が西鉄カリテンという会場に意味不明に展示されていた。来場者には全く意味不明だったと思う。結局、福岡でのプロジェクトの搬出の直前、糸島市(当時二丈町)の海水浴場まで徒歩5分の素晴らしい農家と出会い、その農家に全てを搬入することに成功する。そしてそこに移住することになる。(チュウタ)

by fuji-studio | 2001-11-12 20:12 | 【チュウタの観察帖】