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大阪新世界と茨城取手の2つのヒルズ構想の偶然

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偶然は重なる・・・というか、同時代におけるシンクロ現象というべきか・・・。まあ考えることは皆似たようなものというべきか・・・。

大阪市交通局がその車庫の跡地を利用して作ってしまった商業施設とテーマパークもどきが入り乱れる大阪フェスティバルゲート。(実は1940年ごろ僕の祖父が運転手として働いていた所という縁の深い場所)それが僅か数年で経営困難になり、商業施設の建て直しと大阪市の文化振興を目的として、ジェットコースターが走り抜ける商業施設の空き店舗を利用して映像、音楽、ダンス、詩と朗読に関する4つの文化芸術系のNPOが入居し、活動をはじめたのが新世界アーツパーク事業。・・この報告長くなるね・・・おお!、いいサイトを発見しました。フェスティバルゲートの問題についてはこちらを参照してください。かなり面白いなー。このトップページも興味ありますね。

で、とにかくそこに2002年10月から入った4つのNPOは大阪市から予算がなくなったので出て行かないかと打診されたものの、新世界という地域と関わっていろいろな活動を行ってきただけにそう単純な話でもない。で、緊急シンポジウムを開催してその意味や方向性をさぐるという重要なトークセッションに呼ばれてしまったわけです。第一回目のシンポジウムの報告はこちらにあります。で、今回は第2弾。「ミュージアムが都市を再生する」とか「入門ミュージアムの評価と改善」などの著書もあり、企業や政府、行政などの経営改革を全国各地の現場で行っているツワモノの上山信一さんと僕が呼ばれて4つのNPOからの再生計画のプレゼンテーションがあり、その方向性について話をするというもの。それが「新世界ヒルズ構想」だったわけです。

いや、しかし、上山さんの発言はいいですねー。もやもやを晴らしてくれる気持ちいい無駄のない発言。一言で問題の中心部に達していました。問題は交通局の役人の面子だと言い切るあたりがいい。これを繰り返していても税金を無駄遣いするだけとまで。甘い話ではなくしっかり市民側は戦闘態勢をとって闘うべきとのこと。戦闘の基本がいくつかあるそうでそれも伝授してもらっていました。百戦錬磨って素晴らしい。とにかく大阪はこれから熱くなるはず。要チャックです。

で、僕が気になってお話したポイントは大阪の中で新世界を含むこの地域を大阪市がどのようにしようとしているのか。また住民はどうしようとしているのかという点。それについて今回問題視している4つのNPO関係者がこの地域で活動することに魅力と誇りを作ってゆけるかどうかということ。それとこのバブル遺産ともいうべき妙な建築物に対して魅力と誇りがもてるのかどうかということ。しかし、一旦作ってしまったものに対してはやはり責任をとって愛憎がにじみ出るくらいつことん付き合うべきだとは思うのですがね・・・

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で、その次の日淡路島にわたり前のブログで報告したように竹にまみれて次の日の早朝に淡路島を後にし向かった先が茨城県の取手市でおこなわれた取手アートプロジェクト関係のフォーラム。美術家の椿昇と僕が取手市長の塚本さんをはさむ形に座席が仕組まれ、なんとも妙なかんじ。で、話はなんとなく取手の印象とかあたり障りのない話題からフェードインの状態でしたが、塚本さんがいきなり常磐線のイメージが悪く、それをどうにかしたいという話から何を話すのかと思っていたら・・・なんとも壮大なアートライン構想の話へ・・・油断していました。話を聞きながら背筋がゾクゾクと・・・。やばい。久しぶりのヒットです。


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現在上野を起点にしている常磐線を東京乗り入れに。で、東京芸大の一部が北千住に移転するとかで、上野、北千住、取手と常磐線沿線上に3つの駅に東京芸大があることになる。で、取手駅前では芸術の杜構想というものをうちあげて駅前再開発の骨格にホールと図書館と美術館、ギャラリーなどのアートセンターを・・・柏市もアートプロジェクトを中心としたまちづくりをおこなってゆくとか。それに連動して我孫子市、松戸市の市長達に呼びかけて現在の常磐線を「ART LINE」としてエリア全体の完全な再構築を図ってゆこうという構想。すると上野、北千住、松戸、柏、我孫子、取手とアートゾーンが整備されるわけで、市長レベルで本気なのと、周辺地域の人材のことを考えるとかなり現実味がある。おもわずあんぐり。

そのフォーラム会場にはしっかり取手市議会の議長はもちろん議員も数名。柏市の商工会の人や関係者も数名。さらに最近まで白石コンテンポラリーアートにいた若手のかなりやりそうな感じのスタッフが独立して柏市に新しいかなり大型のギャラリーをオープンするとかで、なんとすでに動き始めている話。今年の取手アートプロジェクト(TAP)ではTAPツアーエイジェンシーを作って取手周辺地域のアートなスポットを巡るツアーを企画しようとしたり、芸術の杜構想の予定地に架空の拠点の分譲地ごっこ「取手ヒルズ!」を作って遊ぼうとしていたが、・・・こんなことしていていいのかな・・・


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と、盛り上がりつつ次の日は椿さんは芸大の1年生と数ヶ月間行ってきた授業の総集編の竹炭焼きイベントを、僕は取手の周辺のアートなスポットをリサーチするために1日中ドライブし、夕方から取手の最先端にある・・・(取手って2つの川に囲まれて中洲のようにも見える) たきびの里へ集合。そこがまた濃厚なスポット。たきびの歌(かきねのかきねのまがりまど~・・・のうた)に深い縁とゆかりを持つところということで、竹にスピーカーや証明が仕組まれて、椿さんの去年の取手アートプロジェクトの作品「カマゾウ」が煙を出しながら働いている。・・・この報告も長そうだなー、まあとにかくいろいろなことのあった濃厚な数日間でした。

で、今日は四万十神楽交響楽という話をつくっていました。で、さっき、久しぶりに自宅に戻りました。そういえば東京のお台場でこの週末2日間、博多灯明を行っていたらしいが、どうだったんだろうか? 様子を見に行けなかったなあ~。なんでこんなにいろいろなことが重なるんだ!!!
by fuji-studio | 2005-07-18 16:38 | 茨城・取手Art Project