ついに手に入れました。涙出るほど 凄いです

a0010575_12155420.jpg1986年、僕がパプアニューギニア芸術学校で働き始めて、初めてかかってきた日本からの国際電話。そのとき繋がり難い電話の向こうで一生懸命話してくれたのが黒田さん。それが最初の出会い。

その後帰国して、日本の田舎で行われる小さなパフォーマンスや、かなりコアな思いもよらぬ現場で必ず出会い、不思議な人だと思っていた。

1994年、僕が鹿児島で石橋保存運動で疲弊している頃、鹿児島に黒田さんが訪ねてきてその秋に開催されるアジア美術展への出品を依頼された。

そのアジア美術展が僕の人生を変えた。

知らなかったアジア各国の状況に視点が移り、そこで活動する作家たちにシンクロするものを感じ、そこと関係を持ちたいと思った。

しかも…黒田さんをはじめ、当時の福岡市美術館学芸員は相当のカエルグッズコレクター…

結果として黒田さんが活動する福岡を活動の拠点とすることに決めたのが1996年。当時黒田さんは美術館の学芸員の仕事をしながら、福岡市内を利用したアートプロジェクト、ミュージアム・シティ・プロジェクトの中心メンバーとして活動していて、僕もそこで活動を始めた。

99年に福岡アジア美術館開館を控え、仕事が忙しくなる裏側で、黒田さんの興味とライフワークが九州派などのいろいろな地域で行われた前衛運動に集中している姿を目撃するにつれ、その視点と態度に共感しつつ、彼の視点の集積を期待するようになった。

そしていよいよここに登場!…という感じ。
黒ダライ児 「肉体のアナーキズム」
1960年代・日本美術におけるパフォーマンスの地下水脈

なぜだかとてもうれしいし誇らしい。

この本の中にはそれぞれの時代の…それぞれの地域の…これまでは大きな声で語られてこなかった大切な宝物が込められている。

それを丁寧に敬意をはらいながら集めていった黒田さんもすごいが、その情報を提供した関係者やその行動を行った活動者・表現者が闘ってきたことの厚みがすごい。

それぞれの表現者たちの人生の厚みと重みがこの本となって表現されていて…

とにかく、もったいなくて仕方ない。

特に僕にとってはこの時期…精神の支えの一冊を手に入れたことの喜びが大きい。

現代社会のズレの中で暮らす生活者として、表現の現場にかかわる表現者として、絶対に見失っていはいけない精神のありようがここにあるような気がして仕方ない…

まだ読んでいないんだけど…
by fuji-studio | 2010-10-06 12:15 | ・縁の深い人・家族

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