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近江八幡のボーダレス・アートミュージアムNO-MAでの小暮さんとのトーク
近江八幡のボーダレス・
アートミュージアムNO-MA
の活動はたまに情報の中では耳にしていたが、足を運ぶのははじめて。

a0010575_22153657.jpg小暮さんとのトークセッションも実ははじめてだったのだけれど、なぜだかとてもリラックスして、家族や旧友達と久しぶりに話すような雰囲気でのディスカッション。

特に何を語ろうと決めていたわけでもなく、プロジェクターも用意してもらい、画像も必要に応じていつでも出せる状態にしながらのトークセッションだったが、実はほとんど画像を使うこともなく、ただ小暮さんとの話のテンポを楽しんだ。


a0010575_22161411.jpg青年海外協力隊の同期のランドスケープデザイナーと出会ったり、昔僕らが行っていた演劇を思い出すようなテンションのパフォーマーに出会ったり、なんだかとてもいろいろな面でシンクロしているのが興味深かった。

トークの後で、近江八幡に新しい人格を発生させるプロジェクトの話が飛び出したりしたが、いやー、やりたいなー。そういう場があれば、ぜひ。


a0010575_22163698.jpg瀬戸内の豊島とリンクして…あるいはほかの地域とリンクを作り出す「藤島八十郎系列」の面白い活動のネットワークを作るイメージが見えてくるのだけど…。意外なところで「近藤八十郎」の登場とか・・・?

そういえば藤島八十郎にほとんど毎日手紙を出し続けてくれたハルハルさんも滋賀在住だったよね。

・・・ちなみに僕が話た豊醸化は造語ですが…お酒が醸し出される醸すという字を個人的には好んでいます。豊穣でも豊饒でももちろんいいのですが、豊醸の方がよだれが出そう…
by fuji-studio | 2011-02-12 23:48 | ・講座/対話/研究会
大阪。光のルネサンスが始まりました。そこに青森から…
大阪・中之島での光のルネサンスというフェスティバルがはじまりました。

a0010575_9492228.jpg初日の昼間はあいにく大雨。そんな中、なんと…青森からねぶたの廃材を追っかけて…NHKの青森放送局の記者とカメラマンとアシスタントが大阪まで取材にやってくる。

実はこの記者、ねぶたが終了たあと、その廃材を解体する現場から取材に来ていて、僕がずっとその解体分別作業をしているときも、青森国際芸術センターに何度も足を運びつつ、さらに解体作業を手伝いつつ…


a0010575_956586.jpg一般参加者がつくって持って帰る工作品に物足りなさを感じていたのか…その廃材の行く末を気にして…、大阪まで廃材を運び出す時にもカメラマンを連れて取材に来てくれてトラックを送り出すシーンを撮り…そしてついに上司を説得して大阪までやってきた。

大阪の人にとっては青森まで新幹線が開通したことにしても、青森ねぶたの廃材で白龍がつくられていることについてもそれほど関心はないのだろうが、やっぱり青森の人にとってはとても大切なねぶた。


a0010575_9503570.jpgその廃材からどのような活動が連鎖するのかについて相当関心は高いだろうと…わざわざ追っかけてくれた。

しかも僕らが廃材を大阪に運びだした後、「天神・菅原道真」を制作したねぶた師に会いに行き話を聞いたのだとか。ipadにこの素材となっている青森ねぶたの「天神 菅原道真」の動画まで入れて大阪まで持ってきて道行く観客に見せながらの突撃インタビューなどもしたり…本当にお疲れ様でした。

さて、次は新博多駅です。今回大阪では大型青森ねぶた一台分の廃材のうち、すべての木材
を使って制作しましたが、博多駅では残りの素材…はりがねと和紙とねじ…のすべてを使って制作する予定です。

どうなることやら…

光のルネサンスは今月25日まで。

そうそう。会場では白龍の脱皮が日々進行しています。
by fuji-studio | 2010-12-11 23:34 | ◎大阪・中之島での水都大阪
天神橋の下の白龍登場!
前回東大阪の石切の明治大理石工場で制作していた青森ねぶた「天神 菅原道真」の廃材の龍。

a0010575_052619.jpg3日前に明治大理石が大阪中之島の天神橋の下に搬入し、その現場での設営作業が始まる。

なんとここは去年の夏、ほぼ2か月間毎日通った「かえるシステム」の現場。 まさにここに「かえる工房」があり、ドラゴンヘッドのペットボトルのボートが設置され、トイザウルスを産み出した現場でもある。


a0010575_0533265.jpg台風の到来を経て閉幕した水都大阪2009から15か月…。

かえるシステムはズレながらもしっかりと連鎖して、青森ねぶたに僕なりの関わり方をして、その廃材で「天神 菅原道真」を大阪の「天神橋」の下に出現させることができた。

昨日より明治大理石の丸玉石を貼り付ける作業をおこなう。


a0010575_054668.jpg木材の強度と玉石の重さと、全体的な見栄えのバランス…

今回の作業をツイッターでなんとなく呟いてみたら、京都からライターの仕事をしている阿部君と…なんと。高松から強力な助っ人Wさんが登場!

おかげで予定よりも順調に作業が進行しました。ありがとうございました。


a0010575_0582422.jpg作業をしながらポツポツと話す時間はとてもいい時間で、その中で「作品の仕上がりはどうやって決めるのか?」という鋭い質問が。

作品を仕上げることが苦手な僕としてはとてもするどいところを突かれた感じ。

いつも時間に追われて制作し、時間に追われて設営し、常に時間切れであきらた瞬間が結果的な終わり…と説明しつつ、実はあまり考えたことがなかった。


a0010575_0585265.jpg何かイメージが立ち上がる瞬間に感情的な盛り上がりがあるのは確かだし、その立ち上がりつつある「やせ犬が猛然と走り出す状態」を作り出すことが僕にとっての究極の作業だとすれば、その作業から解放される瞬間…かなりじわーっとした瞬間が確かに存在して、その時間はえもいえぬ放心状態にある…のも事実。


a0010575_164984.jpg自分自身で認識したことはなかったが、ちょうど前日3331で現在展示されている日比野さんの展覧会の中のフランスのホテルでの作品についているテキストを読んで、やたらと共感していた自分を思い出し…

イメージが立ち上がってくるピークがあるのと同時に、それから解放される瞬間に、実はえもいえぬ解放感…どちらかというと溶けてゆく感じ…の状態にある自分に思い当たった。


a0010575_0572641.jpg同時にそれは醒めてゆくかんじだったり、切れてゆくかんじだったり、がんがん盛り上がりつつある状態から解放される感覚…

「もういいか。このへんで許しておこう」というかんじ

やりだせばきりがなく、やればやるほどダメになってゆく現実も知っているので、実はその離れ際がとても大切だとは知っていながらも、その離れ際の感覚の大切さを自覚したことがなかった。

・・・

とにかく、中之島の白龍は…手から離れました。

12月11日の夜から25日の夜まで大阪の中之島の天神橋の下に展示される予定です。

しかし、ここまでカエルシステム引っ張ってくるとは…
by fuji-studio | 2010-12-08 18:04 | ◎大阪・中之島での水都大阪
大分の日田・中津江村でのNakatsue Music Campの下見
大分の中津江村にある中津江村民ホール。そこでこの数年、いろいろなミュージシャンやアーティストが集まって…とくに自然体でのミュージックキャンプが展開されているとのこと。

a0010575_1219485.jpgそれを起動しているピアニストの中村真さんとは数年前に富山の氷見で行われているヒミングで初めて出会った。

数か月前にメールをもらい、北本で久しぶりに再会し、大分の中津江村で音楽関係者が主体で動いているアーツなキャンプに誘われて様子を見に行ってみる。


a0010575_1221114.jpgこの数年、夏に中村真が信頼している音楽家が集まり、そこで合宿を行い、それぞれが練習したり、セッションしたり、ワークショップを開催したり…なのだとか。


a0010575_12213812.jpg今年の夏の合宿にはダンスの山田うんさんが参加して、ダンスとのセッションも行ったのだとか。

で、以前から美術家としての僕の態度に興味を持っていただいていたとかでのお誘い。

   
a0010575_12222385.jpg冬のキャンプは夏のよりもさらにゆるーいキャンプだとかで、特にコンサートだとかワークショップだとかのプログラムが組まれているわけでもなく、参加したい人が自主的に全国各地から集まり、ゆるやかに練習したり…合宿していてとても自然体。


a0010575_12225952.jpg音楽の流通と美術の流通ではまったく事情が違うし、流通される以前のイメージの立ち上げ方にも随分と違いがあるのだと思う。

僕はその世界を知らないだけに、なんとなくこの繋がりには魅力を感じる。


a0010575_12232425.jpgしかも、この中津江村村民ホールという存在が何とも言えず…中村真さんがその建物の可能性に魅了されるのもよくわかる。


a0010575_12235537.jpg地元の木材がふんだんに使われて建設された木造構造のホール。

一見無駄な空間がたくさんあり「何かができそうなところ…」な雰囲気。

客席が畳だったりして、すべてがベッドに見える。


a0010575_12243186.jpgしかも、このホールの中で実際に寝泊まりできて、エントランスでは料理もできるのだとか。

今回は1週間弱の緩やかな合宿だったようだが、来年の夏はもっとがっつり地域との接点をつくりながら面白く…ゆるやかで…しかし確かな活動を作りたいという強いベクトルを持っている様子。


a0010575_1225239.jpg僕の暮らす福岡県糸島市からだと車で約3時間のロケーション。

近くには小学校校舎を改装して利用している木工の工房があり、相当良質な仕事をしている。

…とにかく、来年の夏の後半はこれにはまりそうです。2011年8月20日から29日まで。
by fuji-studio | 2010-12-03 23:01 | ・単純記録/Diary
東大阪の明治大理石の工場での滞在制作
去年の水都大阪2009のサポーターとして関わり始めた明治大理石。

a0010575_943241.jpgその社長の中家さんが大阪をどうにか盛り上げたいといろいろなボランティア活動を行っている。

それに巻き込まれる形でその工場の一室で滞在制作がはじまった。

アートシステムの中に位置づけられるアーティストインレジデンスとは全く違うフレーム外の作業。

ちなみに予算がまったくないということなので、仕事になっていないという状況からすればこれは仕事ではなく、頼まれた作業。

おそらく昔はお金持ちがパトロンになりアーティストを滞在させていろいろと制作させたりしたのだろうが、今はお金のやり取りがないので、その状況とは全く違う。

いろいろ疑問はあるものの…作業をはじめて、この状況がいかに面白いかがわかる。

当然時間的なリスクを背負っているので、なかなかこのような時間に身を置くことはできないが、そういえば、常にこのような状況にいる。仕事として関わりはじめても、仕事の域をいかにはみ出して、自分の納得できる作業に身を置くか。それに到達できないと自分の人生がもったいない。

フレームづくりやシステムづくりも大切だが、がま君とかえる君の「おてがみ」のように、頼まれもしないのに…今回の場合は頼まれているが…周辺の人の喜ぶ顔が見たくて作業に没頭し、期待感を作り出すことがやはり一番大切なのだと思う。

作業をはじめ、とりあえず作業に没頭できる空間にいることの喜びを感じている。
by fuji-studio | 2010-11-25 09:04 | ◎大阪・中之島での水都大阪
Asahi Art Festival2010の報告会と検証会にフル参加
2日間にわたるアサヒアートフェスティバル(AAF)の報告会とその後1日開催された検証会にフル参加。これって相当濃厚なアートプロジェクトセミナー。

a0010575_0143340.jpg2010年に開催された全国各地のAAF参加プロジェクトの代表者が一堂に集まってそれぞれ報告し、現場の問題を報告する。

時間が短いのでそれぞれ濃厚な内容の報告はできないが、それぞれブース展示を行っているので詳しく興味を持つ人はそれぞれ対話ができる仕組みが会場に作られている。

2002年からはじまったAAFだが、2005年ぐらいから全国各地で開催されるアートプロジェクトのネットワークを支援する公募がはじまった。


a0010575_0151981.jpg完成されたアートイベントを助成するという性格のものではなく、どちらかというと、地域実験として立ち上がってくる地域ベースのアートプロジェクトをネットワーク化することで、それぞれの地域で活動する人材を繋ぎ、問題を共有し、活動の連鎖を促すという質のAAFだけに、今回のような報告会はとても意味深い。


実は2002年の公募前のAAF以来所々で関わっている。2005年には現在のNPO法人プラスアーツが設立するきっかけとなった神戸での防災プログラム、「神戸カエルキャラバン!」(その後、イザ!カエルキャラバンと名称変更)とか2006年の「筑前深江アーツキャンプ」とか主体となって関わったものもあるが、「大宰府スタードームフェスティバル」とか宮城の「アート屋台プロジェクト」とか大阪の「此花アーツファーム」とか、ディスカッション参加者が自主的に応募して参加することになったものもボチボチある。

a0010575_0155528.jpgアーティストとしてとかパネラーとかディスカッションの参加者として参加したものと「かえっこ」を使ったことがある地域での開催のプロジェクトを数えると…これまでにいくつぐらいあるのだろう…。

しかし、実は選考・検証会には幾度となく参加してくるが、オープニング・交流会・報告会には、ゲストスピーカーとして呼ばれた一度を除いては参加したことがない。実行委員会にも一度も参加したことがない。

もろもろの理由で来年は選考・検証委員から離れることにしたので、今年がもしかるすると最後の関わりかもしれないので…しかも去年までビールを飲めない悲しい状態での参加だったので…美味しいビールを飲むためにも初めてがっつり参加する。

確かに…地域とアートとささやきだされて10年は過ぎたのだろう。今回もいろいろな人からもういいのではないか・・・との発言が出るくらい、「地域とアート」という言葉は流通した雰囲気がある。

80年代の都市博覧会の変わりかのように連立する全国各地でのビエンナーレ、トリエンナーレ、国際芸術祭。

あるいは商店街も空き店舗も学校跡地も歴史的建造物も…改修予算や運営予算がないときに便利に使えるアートプロジェクト…のような状態…といわれても仕方ない。たしかに瀬戸内国際芸術祭には105日で90万人を超える来場者があったとのことだし…実際に僕の現場ですら連日大賑わいだったし…。

しかしながら相変わらず…はたしてどこが成功と言えるのか、いや、成功と言えなくても、どこの周辺がどのように「いい」状態になったのか。

それがわからないに見えないので、いろいろなやり方でいろいろな実験が繰り返される。

たぶん、ずっと実験は続き、実験に参加している人はそれなりに美味しいビールに救われながら右往左往、喜怒哀楽の日々を過ごし…結局なんだたんだろうおふと振り返り、そういえば楽しかったなと過去のものとして振り返り、また美味しい…。

いづれにせよ、どこにも完璧なシステムなんてないし、すべてがプロセスにある。だからといって…どうせ完璧なものなどないのだと不完全な状態に納得するふりして無口になる態度ほどお酒をまずくする状態はないのだから、お酒を美味しくするための四苦八苦をアサヒビールが協賛しているのは理にかなっているのかもしれない。

今回「地域はすでに前提として定着したのであえてテーマにしなくてもいいのでは…」との発言もしてみつつ…ふっと地域で活動を志し、東京から拠点を鹿児島に移した89年当時の頃のことを思い出してぞっとした。

そうそう。89年頃、地域で活動し始めたころ、地域は地域と呼ばれていなかった。そうだった。思い出した。みな「地方」と呼んでいた。

「地方作家」という呼び方があり、地方で作家活動をすること…などと語られることが多かった。

僕はその呼び方に大きな違和感を抱き、「地域計画」という言葉から引用し、「地域で活動する作家」と意図的に呼びかえる努力をした記憶がある。

その結果…個人的には93年ぐらいから東京を離れた頃に東京にも地域が発生した。いや…東京も地域の集合体であることに気づき、それなりに魅力的にみる視点が発生した。

地方という呼び方には中央とか都会とかの対立概念としての意味が深い。どのエリアも属性が違うだけで、メリット・デメリットはそれぞれなので、意図的にフラットにと捉えて「地域」と呼ぶことにした。

そう考えると地域はエリアを限定する「フレーム」なのかな…。

今回の話の端々で登場していた次の方向性…「問題・課題・テーマベースのプロジェクト」これもまたフレームの話だなあ。

若手研究者、そろそろこのあたりのこと研究している人ってまだいないのかな。頑張って欲しいな。黒田さんみたいに…。
by fuji-studio | 2010-11-22 00:46 | ・講座/対話/研究会
霧島アートの森でのKTSアートマーケット
鹿児島のテレビ局KTSが視聴者の「アートに出会う機会が少ない」との意見から、じゃあ、自分たちでアートと出会う場をつくろうとはじめた「アートマーケット」も15回目をむかえるのだとか。

a0010575_95472.jpg以前は一年に一度だけ開催していたと思っていたが、現在では一年に2回開催しているのだとか。

鹿児島中央駅のアミュプラザでの開催と霧島アートの森での開催。


a0010575_97554.jpg今日も5千人を超える(
? 未確認情報)観客が霧島のアートの森にやってきて、…確かにアートマーケットを楽しんでいた。


a0010575_982534.jpg僕が最初にかかわったのは2005年・・・だと思うのでもう5年前

当初は市内の中心市街地の公園で行うフリーマーケットの延長からはじまったと思うが、2006年からこの霧島アートの森で行うようになり、随分と意味とか役割も変化してきている。


a0010575_98529.jpg最近、いろいろな現場で、特に若い作家に対して「日常の行為」と「表現行為」の違いの話をしつつ、そしてさらにその「表現行為」を作品化する「システムとフォーマット」について話をすることが増えてきた。


a0010575_991181.jpg「作品を発表する機会が少ない」という意見や、「アート作品に出会える機会が少ない」という意見は、そのままその地域がどのようなアートシステムを持っているのかの問題につながるのだと捉えている、


a0010575_992584.jpgこれまでいろいろな地域での表現の現場を体験してきた経験から話すと、どんな地域もそれなりのアートシステムは必ず存在している。

しかし、多くの場合、大学と美術館と新聞社というような近代を作ってきた力に寄り添うような美術システムが、異端の要素を排除しながら権利を獲得してきた類のものが多く、若い感性になじまないものだったり、閉鎖的なものだったり、拡張性に乏しいものだったり…趣味的な同好会だったり…


a0010575_994595.jpg地域の生活者の精神的な…あるいは身体的なニーズにかけなれたものである場合も多かったのかもしれない。

ところが、70年代以降、空間の問題が発生して以来…(なのかどうかは専門家に聞かないとわからないが…)貸しギャラリーのシステムが登場し、商業施設や企業による公募展がはじまり…


a0010575_91046.jpg空間の問題から場の問題へと繋がり、そこからシステム型の表現へと拡張する中で、表現活動を「発表する」システムは多様化してきた…ことについてはこのブログでも何度か書き込んでいるなぁ


a0010575_9102258.jpgこのアートマーケットについて捉えると、この5年間の変遷は作家の変遷も興味深いが、その構造的な変化と注目するとさらに興味深いかも…。


a0010575_9113731.jpg地域のテレビ局が番組制作の延長で発生してきたというアートシステムのあり方も興味深いが、それが新しい感性を求める表現者やアートを求める生活者に受け入れられ、地域における既存の美術システムでは実行困難なフォーマットとして機能し…


a0010575_9105968.jpgそれが鹿児島にできた商業施設や霧島アートの森などの恒例の集客イベントとして定着し始めているという面白さ。

地域アートプロジェクトの延長に瀬戸内国際芸術祭などのアートツーリズムと呼ばれはじめた地域経済とからむアートイベントが発生したのに似て、地域でのアートのポジションは変化しつつあるのかもしれない。


a0010575_9111246.jpg80年代半ばから地域が模索してきた国際演劇祭や音楽祭、映像祭などの祭りの流れと並行して、このようなマーケットというフォーマットが流通している事実も見逃してはいけない。

表現者には多くの開かれた発表の現場があるということを知ることも大切だが、そのうえで、注意しなければならないことは、あらゆるフォーマットはどのような表現をも規制し規定するという事実。


a0010575_9131335.jpg「絵画」や「ギャラリー」というフォーマットに代表されるように、フォーマットを限定するがゆえにその中で自由になれることも事実だと思うが、その自由さの裏側に多くの…無意識に排除された表現の可能性があるということ。


a0010575_9134193.jpgだからこそ自分を超えようと…自分のあり方を変えようと…右往左往する表現者は可能な限りあらゆるシステムでの作品化を試みる必要があるのだと思うし、様々なフォーマットへの編集能力も鍛えるべきだと思っている。


a0010575_9135850.jpgそして、最も重要なことはシステムを変えることで出会う人が変わるということ

霧島アートの森というそもそも美術館システムの延長に作られた場でアートマーケットというフォーマットが起動することが奇跡的で興味深いことだが、現場ではそれよりも…


a0010575_9141551.jpgその場でのその出来事に興味を持った数多くの人と出会えることではじまる可能性に注目すべきだと思う。

このようなアートシステムはもっと面白い現場とのつながりを開発する可能性があるし、そこでしか発生しえない観客と表現者との関係を思うと…ぞくぞくするなー。
by fuji-studio | 2010-11-03 19:40 | ■鹿児島での活動
此花、じわーっとした連鎖は確実に拡がっているようです。
此花の梅香、四貫島周辺でいろいろなアーティストやデザイナーが暮らせるような物件を紹介し、そこで暮らしながら、いろいろな活動が連鎖してゆけるような環境をつくってゆく・・・というイメージの此花アーツファーム構想。

その実践に向けて毎年行われているオープンスタジオ形式のイベントが「見っけ!このはな」

a0010575_21303895.jpg此花区にかかわり始めたのは3年前、このはなかえるクラブというかえっこを使ったイベントで此花区の地域づくり活動に参加したのがきっかけだった。


a0010575_21311718.jpgその関係から政岡土地建物という地元の不動産管理をしている会社に出会い…いろいろあって…そこの持っている木造家屋を利用することになり…そこで考え始めた「此花アーツファーム」構想。


a0010575_2132116.jpgその流れは僕のこのサイトの流れを見て行ってもらってもわかると思うが、僕の動きはほんの一部でしかなく、じわじわーっと多層な動きが自然発生しつつある。

2年前にiopが仕掛けたイベントでは、実は桜島アートプロジェクトで活動して、リンクした作家が桜島の延長で動き、スターターの役目を果たした。


a0010575_21335963.jpgその関係が別府混浴温泉世界でのわくわく混浴アパートメントに連鎖し、現在、京都とか柏で行われているわくわくの流れへと展開したことは此花で現在活動している人たちはあまり知らないと思う。 


a0010575_21343999.jpgでもそれはそれでいい。
いろいろな活動は捉えがたい複雑な形で少しずつズレながら連鎖して新しい関係を作り出す。

それがこの此花で確実に動き始めているような気がして興味深い。


a0010575_21351529.jpg2年前、そして去年の活動と今年の活動との明らかな違いは、この地域で実際に暮らしながら、あるいは制作の現場としながら自主的に活動している表現者がそれぞれの活動の現場を公開しているという点。 


a0010575_2136920.jpg去年までは僕が借りていた此花メヂアも建築家の大川君を中心に借りてもらうようにシフトチェンジし、彼が若い作家の吸引力となり、多くの作家が興味深い活動を模索し始めている。


a0010575_2137062.jpg四貫島商店街の中にもキスヒサタカが神戸から拠点を四貫島に移し、森巣ラボという名称で活動をはじめ、梅原さんとかが宮本マンションで活動しはじめたり、黒目画廊という不思議な活動ユニットが動き出したりフルヤさんが引っ越してきてオルタナティブスペースをつくったり… 


a0010575_21373544.jpgなんといっても奇跡的に立ち上がった梅香堂というもっとも現代美術に鋭角なギャラリーが此花に登場して一年が経過したり


a0010575_21425185.jpg 本当にじわっとした関係が少しずつ拡がりつつ、そしてそこがちゃんと定着している雰囲気が見える。

それにしても、あのキスヒサタカとオオカワアキラが一緒に活動しているこの…


a0010575_21453126.jpg土木系イメクラ。

本当にくだらなくて情けないほど…感動的にダメでいい。

なかなかやるなとは思っていたが、ここまでダメなことをこんなにゆるくやるとは… 


a0010575_2146723.jpgせっかく真面目に此花アーツファームを語ろうと思っていたのに、それをブッ飛ばすほどのくだらない活動。

しかし、これができるフィールドってなかなかない。 


a0010575_2149726.jpgそういえば、数日前、瀬戸内国際芸術祭の僕らの活動について北川さんにおこられた内容を思い出した。

「思いつきでやられても困る」とのこと。

それは本当にそうだろうと思う。その件についても僕としてはいろいろと反省する点も多かった。


a0010575_2218942.jpg確かに瀬戸内国際芸術祭ではこんな思いつきの活動は絶対に起動しない。

だからこそ、それを起動させる此花の力はすごいものだと思う。


a0010575_22294798.jpgありえないものを存在させることがアートの力なのだとすると、そんなアートであれば悪くないのかもしれない。

何よりもいいのは彼らの上に「アート」という大きなオモシがない。


a0010575_22304956.jpg 発表の場はもっといろいろなシステムがあっていいと思っているが、このようないろいろな活動を実験し、いろいろな意見に晒さらされ、いろいろな興味がぶつかり合う現場が育ってゆくような地域があればいい。 


a0010575_2233472.jpgアーティストは地域の問題とか関係なく、勝手にふるまい、自分の違和感に向かいあい、なりふり構わず表現すればいい。しかし、一方で建築家や都市計画や地域づくりを行っている専門家や学生がかかわっている現場であるがゆえに、そのような視点の活動がもっとリンクして深めてゆけばいいと思っている。

北本でも模索しているが、あたらしい賃貸借契約のあり方とか、建築家とアーティストの関係とか、まちづくりとデザイナーとの関係とか、編集者とまちの活動の関係とか…

もっとリサーチと実験を積極的に行える仕組みを模索しなければならないと思うのだが、そこで動こうという視点は不足しがち。

しかり、そこが先行している現場よりも、はるかにおバカなアーティストがありえない活動を立ち上げることが現場のほうが魅力的であることは確かだと思うが・・・。



by fuji-studio | 2010-10-31 23:35 | ◎大阪・此花アーツファーム
水…か。風土…土と風をつなぐものだな。
豊島美術館がオープンして地元の人の評判があまりにもいいので思わずがまんできずに見に行った。

a0010575_10461154.jpg水だということは随分前から聞いていたが、本当に水だった。

水の流れをみていて…水について考えたり、人間について考えたり、組織について考えてしまったり、政治について考えたり、環境について考えたり…とにかくとてもいい時間を過ごせるいいところができた。


a0010575_10474286.jpg先日のかじこでのトークの時にちらっと話した風土の話に「水」の話を入れればよかったと、岡山から豊島に向かうフェリーの中で考えていた。

水は土と風を繋ぐとても重要な存在だということ。


a0010575_10484454.jpg以前このブログで書いてみた風と土についての記述をみてもらった上での水の存在についてだが…(ここにリンクしときますので是非読んでね。)

水の出どころは主に二つ。

ひとつは雨。そしてその雨が地下深く沈み浄化され湧き出てくる地下水。


a0010575_10494089.jpg地域活動と表現の関係でその役割をたとえるならば、水は土と風を繋ぐとても重要な存在。

それは土地に潜在している場合もあれば、風と共に空から降ってくる場合もあれば、あるいは川の流れのように高いところから低いところへ流れてくる場合もある。

土がどんなに肥えていて種が蒔かれても、地域に対する興味だとか、種に対しての興味がが注がれなければ種は発芽しない。それが水なのかな…と。


a0010575_10502611.jpg以前、plants!というミーティングテーブルを主宰していたときに、地域の苗を育てる水と光は「興味」と「関心」そして「批判」だという話をしていた。

どんな活動でもそこに興味や関心を注ぐ人がいなければ育たないし、批判を受けることで活動は強くなれる。

とにかく、水。


a0010575_1051614.jpg土の人もいれば、風の人もいる。そして水の人もいる。

水も大量に流れ込めば洪水になる。洪水を食い止めるのは巨大な溝やダムをつくることではなく、森を育て、池をつくり、土そのものの浸透性を高くし、水の流れを分散させ…

河川の改修についての話ではない。


a0010575_10515826.jpg瀬戸内国際のような大量に流れ込む水(興味を持つ大事な人達)の話だ。

地域にとって必要な水の存在は、ただ流れてゆくだけの大量の水ではない、地域に浸透し、ある場合は土の豊穣化を助け、ある場合は渇きを癒し、地域を清め、作物を育てるような適正で、多種多様な水。

とにかく、水の存在が適正な量だけ豊島に浸透してゆき、土と種を育てる風土になればいい。

・・・

とにかく豊島、これからの期待は相当大きい。内藤礼さん福武さん、そして実際に作ってくれた人、本当にありがとうございます。

そう。…水なんですね。

そういえば、宇野澤の存在は水だなー。
by fuji-studio | 2010-10-29 10:58 | ◎瀬戸内国際芸術祭・藤島八十郎
岡山のかじこでのトーク
a0010575_10404830.jpg瀬戸内国際芸術祭の期間に合わせて、遠くから来場する人に向けてのゲストハウスとしてオープンしていた「かじこ」

ここの活動も瀬戸内国際芸術祭終了とともに終わるのだとか。

それにしてもこの現場は、期間中、瀬戸内国際とは全く違う活動の連鎖を作り出していて、かなり面白いことになっていた様子。

やっぱりこういうのがいいなー。

そのかじこで僕としては始めて語る藤島八十郎についてのトークイベント。

しどろもどろで話が飛びまくり、とりとめなくて申し訳ございませんでした。

そうなんですよ。このかじこのような活動って、絶対に瀬戸内国際芸術祭がなければ存在しなかったのですが、瀬戸内国際芸術祭を語る文脈では語られることはないのでしょうね…そのあたりに注目するともっといろいろな活動の可能性が見えてくるに違いないのですが…。
by fuji-studio | 2010-10-27 10:40 | ◎瀬戸内国際芸術祭・藤島八十郎