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メルボルンのアートセンターのKaeru Garden
メルボルンの中心街の川沿いにあるアートセンターのリニューアルオープンのイベントに絡む屋外でのインスタレーションプロジェクト。

a0010575_22324827.jpg一か月間の仮設テントでのオープンワークショップの後、最終的にこのような形で一か月間屋外インスタレーションを行い、特に夜間ライトアップされ、お客さんに楽しんでもらう。

a0010575_22315639.jpga0010575_22323446.jpga0010575_22321938.jpga0010575_22374262.jpga0010575_2237204.jpga0010575_22371045.jpga0010575_22365553.jpga0010575_22363713.jpga0010575_22361454.jpga0010575_22361100.jpga0010575_22354018.jpga0010575_22352715.jpg


http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=0k0s4xIenlc
by fuji-studio | 2012-08-25 22:29 | ■メルボルンでの活動
メルボルン・アートセンターでのkaeruスタジオ最終日
今月の初めから約3週間近く、昼の12時半から夕方4時半まで、だれでも自由に出入りで来て、好き勝手につくれる状況の「Kaeru」のテント。

家族連れのリピーターも多く、小さな子どもから小学生、中学生、高校生、大学生まで、クラス単位でやってきたり、日々にぎわう中、もくもくと作り続けるおじさんを演じている。

a0010575_10274571.jpgまるで、芝居小屋のようだなと思いながら、もくもくと作り続けるおじさんを演じているようでありながら…

実は単に単純作業に没頭することを楽しんでいる。


a0010575_1028527.jpgアートセンターが一年間ため続けたバックライトプリント紙にもくもくとはさみを入れ続け、結局、このようなパーツをもろもろつくり、植物の花びらのような、鳥の羽のような、ひげのような、昆虫の触角のような…とにかくそんなパーツを切り出して繋いでゆく作業。


a0010575_10282429.jpgたまに話しかけられるが、生返事で答えながら、一応、笑顔で説明はするけど、作業の手を止めないことが大事で、単純作業に没頭している態度が妙に影響しているのがよくわかる。


a0010575_10284314.jpg自分の動きがそのテント内の空間に影響を与えている状況は、昔演劇をやっていた時の感じに近いものがある。

しかし、ここはあきらかに演劇空間ではなく、僕も本当にリアルに演じている感じがなんとも面白い。


a0010575_1029477.jpg単純作業をしていると、・・・いつも面白く感じることなのだが・・・頭の中が妙なスピードで回り始めるときがある。

やっている作業とか、その空間とは関係ないことを考え続けている自分に気付く。


a0010575_10295621.jpgその状態がとても面白くて興味深い。

ある一定の動きを手が覚え、勝手に動き始め、作業にあるリズムのようなものが生じはじめると、頭の部分はどこか他のことを、しかも全く関係ないどちらかというとつまらないことをぐるぐる考え続けている。


a0010575_10292589.jpg昔はそれを、ふと手をとめて、ノートに書き留めたりした。 

しかし、最近は全くしなくなり、結局何を考えていたかなんて忘れてしまっている。

それでも、その状態がとても心地いいことは確かだ。


a0010575_10301657.jpg僕にとって、単純作業は自分の精神的な状態を整えてくれるし、いろいろなことを考える時間として重要な気がする。 

しかし…その作業を客観的に見る自分もいて…「何してるんだろう?」と後悔することも多い。

「いったい何してるんだろう。ゴミまみれになりながら…」

とにかく、この公開制作劇場のカエルスタジオは今日でおしまい。明日からはいよいよ場所を変え、ここでつくられたものを再構成してなにやら風の強い屋外で展示作業…Kaeruガーデンをつくることになっているが・・・はたしてどうなることやら。
by fuji-studio | 2012-08-19 23:26 | ■メルボルンでの活動
つくろうとする態度を、そこにつくる。
メルボルンのアートセンターの通りに面した芝生のところの屋外に、こちらは真冬だというのに3つのテントをたてて、その中で、アートセンターから出る廃材、…一年分のバックライトのプリントポスターを使って屋外の展示作品をつくるデモンストレーションを公開している。


a0010575_2203122.jpg2009年の大阪の中之島とか2008年のサンタフェビエンナーレで行った「かえるシステム」のメルボルン・アートセンターバージョンといったところ。

普通にいろいろな人がテントの中に入ってきて自由につくりはじめる。とくにここにはファシリテーターを置いていない。これは意図的ではなく、単に居なかっただけのこと。その代り僕と地元のアーティストとオランダからのインターンとかが、とにかく自分なりの作業を黙々とやっている状況がそこにある。


a0010575_221215.jpgたくさんの素材とたくさんの道具と、これまでにいろいろな来場者が制作したたくさんの行為の痕跡がそこにはあり…普通にだれもがつくれるハードルの低い空気が漂っている。

僕らはとにかく来場者に「こんにちは」「どうぞご自由に楽しんで」と声をかけるが、ひたすら黙々とつくり続ける態度をとる。何をすべきかとかなにを作るべきかなんてものはどこにもない。


a0010575_2214047.jpg不思議と皆がまねをして・・・思い思いのモノを作りはじめる。そして思い思いに帰ってゆく。

多いときには一日100人ぐらいの人が飛び入りで参加しする。それ以外に小学校、中学校、高校、大学生と数十人単位のクラスで参加して、思い思いに制作して楽しげに帰ってゆく。


a0010575_2221278.jpgなんども訪れる親子も登場したり、旅行者も参加したりしている。

出来上がったものは持って帰ってもいいし、そこに置いといて9月に一か月公開される屋外のインスタレーションガーデンの作品の一部として飾られることになる。


a0010575_2225856.jpg何かつくるものを決めてそれを作らせようとするワークショップではなく、素材と環境があり、そこに何かを作ろうと懸命になっている態度があることが重要なのだと思う。

その態度に連鎖してついついなにかを作ってしまうのだと思う。

ここにきて2週間が過ぎようとしている。このオープンスタジオのテントはそのままパフォーマンスのようであり、劇場のようであり、デモンストレーションとしてはとりあえず大きな意味のある場となっているが、2週間後からはじまる屋外のインスタレーションガーデンの作品がどのような方向性になるのかなかなか見えてこない。


a0010575_2232218.jpg使っているアートセンターの廃材、バックライトプリント紙が思いのほか使いづらく、苦戦している。去年下見に来て何か使える廃材はないかと話しているときにアートセンターからでる廃材としてこの特殊な素材の話になり、ほぼ一年間捨てずにとってもらっていた。

一見水に強く色鮮やかで丈夫でとてもいい素材なのだが、大きなストラクチャーをつくるには軽しぎてやわらかく、小さな工作には問題ないが大きな接合には接着方法も難しい。、風の強い川沿いの設置場所でしかも一か月持たせる為に強度を作るとなると、いろいろ難しい。


a0010575_2235138.jpgしかし、今日、アートセンターのフタッフと話をして、個人的にはようやくトンネルを抜けた気がした。混沌としているがそれなりの方向性が見えてきた。今回は特に僕の空間というわけではなく、地元のアーティストユニットと参加者とのコラボレーションとなるので、方向性は多種多様。それをガーデン見立てて、とある環境をつくる・・・のだとか。

さてどうなるか…

あと2週間。あっという間だなぁ。
by fuji-studio | 2012-08-10 22:08 | ■メルボルンでの活動
メルボルンの中心街にカエルのテントが。
メルボルンのど真ん中にあるアートセンターのキュレイターから連絡が来たのはもう2年ぐらい前のこと。

a0010575_20593549.jpg実は僕は近年、どんどん海外からの仕事が苦手になってきてほとんど無視したり断ったりしている。国内にいてもなかなか自宅に戻れないし、自宅のスタジオにこもって仕事するのが一番いい環境で仕事ができと思っているし・・・(いや、本当に半年以上も使っていないのに家賃だけは払い続けている自分のスタジオで仕事がしたい。)

しかも近年は特に地域系の人とびっちりとディスカッションを重ねて何か活動を立ち上げようとする方向で動いていて、日本の国内のかなり深くかかわっている地域ですら難しいなぁと感じているので、文化も違い、さらに活動が連鎖し、面白イ活動が派生することが期待できそうにない海外での短期間の仕事なんて、まったく興味の対象外だった。


a0010575_20595981.jpg短期の滞在では地域のツボもわからないし、地域のキーパーソンすら出会えない。というか、地域に普通に溢れている素材のことすらわかりにくい。

昔は開発途上国に興味を持っていたし、アジアの状況に興味を持っていたので積極的に出品参加した時期もある。しかし、アジアの経済状況も随分と変わり、むしろ日本の地方の方が結構リアルに問題をいっぱい抱えていて僕としては関わりがいかあると感じている。


・・・ということで、パプアニューギニア時代には好き好んで旅したオーストラリアのメルボルンの仕事だったけど、どうにか自然と断れないかと…話をすればするほど、またこれが断り方が下手でますます興味をもたれて、去年の6月に約一週間招待されてリサーチをすることになった。


a0010575_2102785.jpg結局、ますます断れなくなり、地元で活動するアーティストグループと一緒にやるなら・・・と消極的な条件を出しつつ…そのうちそのアーティストグループが全面的にやってくれないかな…などと考えていた…が、甘かった。

結局、十和田市現代美術館での仕事や新潟での水と土の芸術祭、そして東京の千代田区のアートセンター3331での個展の最中という異常に忙しい状態を振り切ってメルボルンに来てしまった。


a0010575_2105244.jpgとにかくこの川沿いの新しくリニューアルオープンしたホールの外に何かありえない風景を…しかもこのホールの廃材を使って地元の子ども達や高校生、大学生と一緒に作り上げなければならないという結構大変な仕事。

なかなか難しい課題。ほとんど自信がないのもまた珍しい。設定条件が違うのかな・・・?

a0010575_2112189.jpgアートセンターの芝生の部分に…これは僕のリクエストだったけど…公開制作用のテント3つ立てて、ひとつはインフォメーションブース、ひとつは制作工房、ひとつは素材とか作品のストック倉庫として利用し、最終的には川沿いのテラスのあたりにインストールする…という流れ。

今回はたまた3331のオープニングの展覧会で知り合った日本人のアーティストの加藤チャコさんがメンバーの一人であるslow art collectiveというかなりシンクロする感覚のアーティストユニットと一緒にやるというのが唯一の救い。

これ、真冬のメルボルンの寒空の中、一人で制作することを考えると涙ちょちょぎれそうになる。

とにかくやれるだけやるしかない。つくろことに騙されず、がんばろ。 そうか、運動だと思えばいいんだ。・・・たぶん。
by fuji-studio | 2012-08-02 21:07 | ■メルボルンでの活動