カテゴリ:■鹿児島での活動( 31 )
つくろうとせず、いじった結果何かができてしまうワークショップ
飛龍の展示を行っている鹿児島県の蒲生町。

a0010575_8591183.jpg日本一大きな大楠がある街。その横にある蒲生交流館に飛龍を設置して一ヶ月近くが過ぎ、いよいよ撤収。


a0010575_90418.jpg木材素材の方は最近蒲生町在住になったアーティスト永里関人君に素材を提供し、期間中、大楠の下に大蛇として設置し、その後また龍になり蒲生交流館に戻ってきた。

なかなか動きがあり面白い振る舞いをしている龍。やはり僕にはできないな。

これでついに青森ねぶたの廃材は龍となり青森から鹿児島まで旅をした。


a0010575_90561.jpgその素材を利用したワークショップを開催

実はこの数年間、ワークショップというのは何かをつくることが目的の場だと勘違いされていることが多いことに違和感を持っている。


a0010575_933660.jpgおそらく何かをつくるワークショップを依頼されたのだと思うが…

ちゃんと作って欲しいからこそ、「つくることに騙されず」「なにかにしっかり向き合う」ことことから始まる…という僕なりの考え方から、作ろうとせずにいじるだけのワークショップを開催した。


a0010575_962048.jpgもちろん作ってもいいがつくろうとしないことが重要。

とはいえ、やはり多くの人は作ってしまう。いや、つくることが悪いのではない。いじっているうちに何かができてしまうことに出会うことが重要なのだと思う。


a0010575_98593.jpgワークショップの間、青森ねぶたから現在にいたるこの素材の歴史や僕の思い、あるいは物語を…参加者のだれも望んでいなかったかもしれないが…ただひたすらつらつらと語り続けた。


a0010575_985286.jpg参加者は素材をいじって何かそれぞれ好きにいじっている横で僕が雑音のようにひたすらしゃべるというワークショップ。

なかなかないだろうな。

さて、飛龍、年末には大阪の天神橋の下に再び登場する予定です。

それにしても蒲生の秋まつり、凄かったな。特に太鼓。何度も涙出た。
by fuji-studio | 2011-11-19 23:40 | ■鹿児島での活動
鹿児島県の蒲生町に青森から龍が来た!
去年の夏にもらいうけた青森ねぶた一台分の廃材。


a0010575_1331324.jpgその針金部分で制作した飛龍。
今年の6月に博多駅で誕生した飛龍がようやく鹿児島まで流れ着き蒲生町に登場した。



a0010575_13322621.jpg 蒲生町は僕の後輩との縁が深いところで、そのおかげで僕自身もいろいろ縁が深くなってきた。

木材部分でできた白龍は地元のアーティストの永里関人の手によって大蛇に変身する予定。


a0010575_13324385.jpg地元の太鼓グループ蒲生太鼓坊主のトラックで福岡から鹿児島まで素材を運搬し、地元の高校生の手伝いも借りながら蒲生交流館の庭に飛龍を再制作。


a0010575_1333362.jpg今回は作品をつりさげるリフトがないので、竹を30本用意してもらい、それを使って飛龍を持ち上げて展示。


a0010575_1334631.jpg青竹と芝生と裏の山がなかなかいい雰囲気。

11月20日まで展示されています。


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by fuji-studio | 2011-10-16 19:07 | ■鹿児島での活動
鹿児島の蒲生で、水のありかたについて考える。
a0010575_20595282.jpg桜が満開の鹿児島。

日本一大きなクスノキがあることで有名な古い町並みがそのまま残されている蒲生(かもう)というところで、ディスカッションがあり参加する。

水は様々に表情を変える。水…

豊島美術館が見事に表現した水の表情…しかし、今回の災害ほど水の恐ろしさを表現したものはない。


a0010575_211985.jpgそれはさておき…水が澄んでいて豊かであることほど贅沢なものはないと…つくづく思う。

今はそれ以前に水と風が…そして土が安全なことが第一。

それ以外の豊かさはないともいえる。


a0010575_2115361.jpg水と風と土の豊かな蒲生で話をしつつ、そのありがたさをつくづく思う。

これを守るのも大変な時代になってきた。…ということか…。

大切なモノゴトや関係をちゃんと守っているところに…最終的には人は集まってくるんだな…。
by fuji-studio | 2011-04-04 23:50 | ■鹿児島での活動
霧島アートの森でのKTSアートマーケット
鹿児島のテレビ局KTSが視聴者の「アートに出会う機会が少ない」との意見から、じゃあ、自分たちでアートと出会う場をつくろうとはじめた「アートマーケット」も15回目をむかえるのだとか。

a0010575_95472.jpg以前は一年に一度だけ開催していたと思っていたが、現在では一年に2回開催しているのだとか。

鹿児島中央駅のアミュプラザでの開催と霧島アートの森での開催。


a0010575_97554.jpg今日も5千人を超える(
? 未確認情報)観客が霧島のアートの森にやってきて、…確かにアートマーケットを楽しんでいた。


a0010575_982534.jpg僕が最初にかかわったのは2005年・・・だと思うのでもう5年前

当初は市内の中心市街地の公園で行うフリーマーケットの延長からはじまったと思うが、2006年からこの霧島アートの森で行うようになり、随分と意味とか役割も変化してきている。


a0010575_98529.jpg最近、いろいろな現場で、特に若い作家に対して「日常の行為」と「表現行為」の違いの話をしつつ、そしてさらにその「表現行為」を作品化する「システムとフォーマット」について話をすることが増えてきた。


a0010575_991181.jpg「作品を発表する機会が少ない」という意見や、「アート作品に出会える機会が少ない」という意見は、そのままその地域がどのようなアートシステムを持っているのかの問題につながるのだと捉えている、


a0010575_992584.jpgこれまでいろいろな地域での表現の現場を体験してきた経験から話すと、どんな地域もそれなりのアートシステムは必ず存在している。

しかし、多くの場合、大学と美術館と新聞社というような近代を作ってきた力に寄り添うような美術システムが、異端の要素を排除しながら権利を獲得してきた類のものが多く、若い感性になじまないものだったり、閉鎖的なものだったり、拡張性に乏しいものだったり…趣味的な同好会だったり…


a0010575_994595.jpg地域の生活者の精神的な…あるいは身体的なニーズにかけなれたものである場合も多かったのかもしれない。

ところが、70年代以降、空間の問題が発生して以来…(なのかどうかは専門家に聞かないとわからないが…)貸しギャラリーのシステムが登場し、商業施設や企業による公募展がはじまり…


a0010575_91046.jpg空間の問題から場の問題へと繋がり、そこからシステム型の表現へと拡張する中で、表現活動を「発表する」システムは多様化してきた…ことについてはこのブログでも何度か書き込んでいるなぁ


a0010575_9102258.jpgこのアートマーケットについて捉えると、この5年間の変遷は作家の変遷も興味深いが、その構造的な変化と注目するとさらに興味深いかも…。


a0010575_9113731.jpg地域のテレビ局が番組制作の延長で発生してきたというアートシステムのあり方も興味深いが、それが新しい感性を求める表現者やアートを求める生活者に受け入れられ、地域における既存の美術システムでは実行困難なフォーマットとして機能し…


a0010575_9105968.jpgそれが鹿児島にできた商業施設や霧島アートの森などの恒例の集客イベントとして定着し始めているという面白さ。

地域アートプロジェクトの延長に瀬戸内国際芸術祭などのアートツーリズムと呼ばれはじめた地域経済とからむアートイベントが発生したのに似て、地域でのアートのポジションは変化しつつあるのかもしれない。


a0010575_9111246.jpg80年代半ばから地域が模索してきた国際演劇祭や音楽祭、映像祭などの祭りの流れと並行して、このようなマーケットというフォーマットが流通している事実も見逃してはいけない。

表現者には多くの開かれた発表の現場があるということを知ることも大切だが、そのうえで、注意しなければならないことは、あらゆるフォーマットはどのような表現をも規制し規定するという事実。


a0010575_9131335.jpg「絵画」や「ギャラリー」というフォーマットに代表されるように、フォーマットを限定するがゆえにその中で自由になれることも事実だと思うが、その自由さの裏側に多くの…無意識に排除された表現の可能性があるということ。


a0010575_9134193.jpgだからこそ自分を超えようと…自分のあり方を変えようと…右往左往する表現者は可能な限りあらゆるシステムでの作品化を試みる必要があるのだと思うし、様々なフォーマットへの編集能力も鍛えるべきだと思っている。


a0010575_9135850.jpgそして、最も重要なことはシステムを変えることで出会う人が変わるということ

霧島アートの森というそもそも美術館システムの延長に作られた場でアートマーケットというフォーマットが起動することが奇跡的で興味深いことだが、現場ではそれよりも…


a0010575_9141551.jpgその場でのその出来事に興味を持った数多くの人と出会えることではじまる可能性に注目すべきだと思う。

このようなアートシステムはもっと面白い現場とのつながりを開発する可能性があるし、そこでしか発生しえない観客と表現者との関係を思うと…ぞくぞくするなー。
by fuji-studio | 2010-11-03 19:40 | ■鹿児島での活動
久しぶりの降灰の鹿児島
久しぶりに鹿児島に行くと駅前は一面灰色の世界。

a0010575_16131624.jpg桜島が噴火し、風向きの影響で噴煙に混ざっている灰が鹿児島市内へ直撃中。

灰というより細かい灰色の砂のようなものが大量に鹿児島市内中心部に降り注ぎ、積もっている。


a0010575_16151077.jpg鹿児島市内全体に溶岩の匂いが立ち込めている。 

昨日は風向きが市内中心部から北寄りが降灰の被害地域で、イイテラスがちょうど境目ぐらい。


a0010575_16161919.jpgそれほどの被害はなく、イイテラスが面する路面電車の軌道に敷き詰めつつある芝生がまだ緑だったが、今日の昼過ぎまたまた桜島が噴火し、今度は市内中心部より南側に流れてきている。

これは直撃しそう。


a0010575_16165175.jpg鹿児島市内の大きな通りは灰を集める清掃車や散水車が走り回って清掃しているが、小さな通りに入ると、センターラインも見えないほどに積もっている。

そんな降灰の中、実家のお墓の改装のことや、イイテラスの空室対策や・・・もろもろの雑用。 

そして、大寺さんに久しぶりにコンタクトをとり、3331アーツちよだでのかえるステーションで今後展開する予定の「環境系」かえっこプログラム、「かえるモード」(仮称)のキャラクターデザインをお願いしてみる。

大寺さんには1998年のミュージアム・シティ・福岡のPlant Demonstration! の活動に飛び入り参加してもらい、元御供所(ごくしょ)小学校の入り口に素敵なサインを制作してもらい、1999年に水戸芸術館で行ったリサーチワークショップの「バクの夢」のキャラクターデザインや2007年のえずこホールでの十年音泉(テンネンオンセン)のポスターイメージなどをお願いしたことがある。

環境系かえっこが今後どのような形になるかどうか不明な部分も多いが、僕にとって興味深い連鎖を生み出す上で大寺さんのイメージが不可欠な気がしてならなかったので、相談させてもらうことに。


a0010575_16185210.jpgで、さらにイイテラス2階のロビイに展示してある「管巻三十郎文庫」の中から、豊島の藤島八十郎の家にあってもいいと思われる本を管巻さんからのリクエストを参考にダンボール3箱程度ピックアップし、豊島に郵送。


a0010575_16242066.jpgイイテラスの2階のイイスペイス・ロビイでの展覧会の企画を浦田さんに頼んでいるが、その第三弾が「こしきアートプロジェクト」の広報を兼ねた記録展だとか。

去年、プロジェクトが始まる前だったが、甑島の現場に入り、その空気を体験させてもらった。今年の夏も甑島には面白い作家が集まるのだろうが・・・僕は残念ながら鹿児島での活動はできずに、瀬戸内海の豊島に浸らなければならない・・・さびしいな。

ついでに、大阪のスタジオLの山崎さんから話を聞いていたマルヤガーデンズにも立ち寄り、先日まで家をフル活用してくれていた南日本リビングカルチャセンターを横目で見たり、ガーデンに座ってみたり・・・。おかげでイイテラスの空室対策を強化しなければならなくなったんだけど・・・鹿児島にいい活動が生まれる状況ができるのは大歓迎・・・

それにしても、灰だらけの鹿児島。

鹿児島での、もっとちゃんとした仕事、つくらないといけないなぁ・・・。
by fuji-studio | 2010-06-03 23:25 | ■鹿児島での活動
奄美大島での九州環境クラスターの会議に出席
3年ぶりの奄美大島。奄美大島はもう暑い!

a0010575_11385180.jpg奄美大島で開催された九州環境クラスターの会議に呼ばれて参加する。

奄美大島の市役所職員のあまりにもタレント揃いの熱烈な歓迎をうけつつ、北九州、福岡、長崎、宮崎、水俣、鹿児島、沖縄、帯広、そして奄美大島のいろいろなバイオマス関連、環境関連の事業報告と産業の可能性を模索する興味深い現場に立ち会う。


a0010575_11405191.jpgバイオマス関連事業についてなんとなく耳や目にはしてきたが、これからの地域づくりの上でとても重要な要因であるという点で、しっかり捉えてみたことはなかったので新鮮だった。

これらの活動があくまでの地域産業という大規模な循環の視座にたったもので、個人ユーズを対象していないという点で、僕らの意識に落ちてこなかったのだと思う。

逆に、そこに僕らが見えていなかった大きな可能性があるのではないかと考えながらどきどきしていた。

その会場となった文化センターは、もう15年以上まえに、鹿児島で活動していた頃、仕事で空間を作ったことのある場所。いろいろと縁が深い。

会う人会う人すべての人が、ぼくの遺伝子を掻き立てるような性質の人たちだし、僕のこと以上に僕の親戚のことを知っている人がたくさんいることもまた不思議な感覚・・・。


a0010575_1141504.jpgシンポジウム翌日、飛行機の時間までの間、レンタカーを借りて、遺伝子の騒ぎどころを数箇所巡ったあと、マングローブの林の中に入ってみることにした。

以前奄美大島に来たときに、ウルトラマンが実は奄美大島のマングローブの種から発想されたのだという話を聞いたことがこびりついていた。 カヌーを借りてマングローブの原生林の中に入り、溶け込んでみた。


a0010575_1223045.jpgマングローブに生えるウルトラタワーをイメージしてしまった・・・。

その後、田中一村記念館へ・・・。

最近いろいろな人の活動を「何をいじっている人なのか?」という視点で見てしまう癖がついてしまった。

7するとこれまで見えなかったその人の活動の見えてくる。


a0010575_123246.jpg田中一村については1979年に一村が全国に知られるようになった展覧会をリアルタイムで体験してから、幾度となく見惚れてきた。彼は「絵画」をいじっていることはわかっていたが・・・

一村がいじっていたものは実は奄美の風景でもなければ動植物でもなかったという視点。それらのものはモチーフであり、ツールであるが、それを構成要素として彼がいじっていたものはあくまでも絵画の中の構成・・・

特に明暗の構成をいじっていた・・・・。しかも色面の構成ではなく、トーンの構成だった。輝きや光と影の構成・・・

それはほぼ、一貫している。 

問題はそれをどこまで彼自身が、あるいは彼の周辺がその問題を共有していたかということ。

・・・気になる。
by fuji-studio | 2010-03-19 23:36 | ■鹿児島での活動
武岡台高等学校で高校生への授業
昨日の夜、高松から岡山まで移動したあと、岡山からプロペラ機で鹿児島まで移動。

a0010575_23274432.jpg3日間の鹿児島県立武岡台高等学校で高校生対象の授業。

体育館とか講堂で全員集めて3時間でも4時間でも話とワークショップでもしてもらえばよかったのだが、クラスごとに4回、ほぼ同じ内容のレクチャーをやらなければならなかった・・・

結局、同じ講義などできるわけなく、その都度学生の様子をうかがいながら、アドリブで話す。

学校の先生はこれを毎日何時間もやってるんだからえらい。

1年生からいろいろリクエストをもらって答えられていなかったぶんを以下、こちらでお答えします。

高校生からの質問の答えはこちらから。
by fuji-studio | 2009-10-26 23:58 | ■鹿児島での活動
甑島でのKoshiki Art Project
鹿児島県の西側にぽつんと穴場の島がある。
それが甑島。ここは個人的には縁が深く、小学生のころから夏になると滞在し、高校時代とか大学時代とか、何度も遊びに来ていた大切な場所。

a0010575_733841.jpgそこで5年前からその島の出身の美術大学の学生達によって自然発生のようにはじまったアートプロジェクトがKoshiki Art Project

フェリーで到着すると、遠藤君たちが連凧をあげて迎えてくれた。


a0010575_7355669.jpg鹿児島でアートプロジェクトが発生すること自体、ものすごく興味深いことだが、さらにそれが「島」のこととなると余計に無視できない。

僕にとっての思い出の場所に知り合いのアーティストが何名も滞在し、制作している状況が不思議でならない。


a0010575_7365448.jpgできれば・・・将来的に鹿児島の島でのプロジェクトを繋げてみたいと思っている。

イベントでもなくフェスティバルでもなく、なんだか地域に大切な活動・・・


a0010575_7374435.jpgこの甑島のプロジェクト、ありえない状況で発生し、奇跡的な展開をしつつ、あまりにも不完全なだけに、可能性にあふれていて、深く大切で宝物のような状態。


a0010575_738516.jpgおそらくその希少さにほとんどの関係者が気づいていないと思うと・・・歯がゆい。


a0010575_748625.jpg今月22日からの展覧会ということで準備中の学生やら作家がゆったりと、戸惑いながら集まっていて、その現場の一部を案内してもらう。

その向かう方向性を震えるほど可能性を感じたり、苦労と葛藤がにじみ出ていたり、それぞれがピュアで興味深い。


a0010575_7395391.jpgそして、夜は作家や関係者とのディスカッションの場を持ってもらう。

いろいろな思いが絡み合わず錯綜して純粋な状態。


a0010575_7485060.jpg学生時代にこのような現場を何度も持った経験を思い出し、その場がいかに大切かに思いを巡らす。

当時はその価値に気づく余裕はなかった。


a0010575_7493925.jpgそれぞれの立場の違いが未整理で面白い。

個人的にはその未整理感が興味深いが、島の人にとってはきっと「食えない料理」もいっぱいあるのだと思う・・・。


a0010575_7501856.jpgしかしそれもまた大切なのかもしれないと思う。

作家にとって、住民にとって、あるいはそれをつなぐ役割の人にとって、いろいろな現実に対面し、それに真剣に向き合うところが一番大切なことなのかもしれない。


a0010575_751048.jpgそれにしても・・・面白い表現は地域にたくさん潜んでいるものだ。

ただ、流通のフォーマットの外にあるので僕らは日常、目にすることが少ない。 


a0010575_7512961.jpg地域のアートプロジェクトはこれまで地域に潜んでいた表現をも引き出してくれる可能性もある。

そしてそれらは、必ずしも常識的に価値のあるものとはされていない場合が多い。


a0010575_8141156.jpg作家がそのような形でその価値観の種を強度のある作品として立ち上げるのかにも興味は深い。


a0010575_752377.jpgプロジェクトそのものや参加作家の表現の種にももちろん興味があるが、その風景が発生する状況や連鎖やその可能性に興味が深い。


a0010575_753625.jpgキャンバスに絵の具をのせる前に、そのキャンバスがつくられてきた物理的な理由と、社会システム上の理由があるように、地域系のアートプロジェクトにも同様の物理的、社会システム的理由がある。

それを読み解くのが面白い。


a0010575_7534177.jpgしかし・・・この場・・長目の浜を眺める展望所。

この海水と淡水の入り混じる神秘的な場に強い興味を感じる。

・・・・またまた出会ってしまったような気がする・・・かなりやばい。
by fuji-studio | 2009-08-11 22:34 | ■鹿児島での活動
おいしさと食材と料理人とレストラン、そしてフードコートとか屋台村・・・とか
作品はおいしいかどうかが問題で、わかるかわからないかは問題ではない。・・・ということ。

a0010575_8483627.jpg大学時代だったか・・・もしかするとパプアニューギニアから帰国して東京で働いている頃だったか・・・とにかく、美術作品は「おいしいかどうか」という味覚に例えてみるといい!・・・という発見をして、それでいろいろな人に説明してきた。 


a0010575_8492255.jpg学校教育の影響が強いのだと思うが・・・あるいはテレビなどで現代美術作家の言動を不可解なものとして嘲笑して差別する風潮も蔓延し、多くの人は現代美術作品を「理解できない対象物」として「難しい」とか「わからない」と勘違いされている面もある。


a0010575_8502589.jpg極上の料理のレシピは謎のままでいいように、その作品の構造とか素材とか意味とかは謎のままでよくて、問題はあくまでもそれがおいしいかどうかであるし、その人の体にとって、あるいは一緒に食べる人との関係にとって必要かどうかが問題なのだと思う。

いくらおいしい極上の料理でも、療養中で自然食好きの人には脂っこい中華料理を無理やり食べさせるのは問題があるし、ベジタリアンには極上の松坂牛でさえも迷惑だったりする。

もちろんとろけるほどに煮込まれた豚足も・・・。


a0010575_8523518.jpgとにかく、おいしい、おいしくないという感覚で接するのが一番大切なことだと思うし、食べたいと思うか食べたくないと思うかがとても重要となる。


a0010575_853462.jpg僕ら食材を提供する側にしてみると自分の食材探しに懸命で、「おいしそう!」につくるとか「まずそう」に作るとかの余裕などないのも事実だと思うが・・・、客に対する作法としてそれなりの料理方法や出し方、進め方も重要で、それを間違うと、口にしてもらえないことも多々あることは自覚したほうがいい。


a0010575_8534136.jpgだから料理人が必要で・・・作家の未編集の表現を「ナマモノ」の食材に例えるとすれば、コーディネーターやキュレイターが料理人・・・といえる。


a0010575_8541476.jpgああ・・・・、僕の中で表現と作品は違っていて、表現はどちらかというと「ナマモノ」としてあり、その「ナマモノ」をシステムにあわせて編集する作業が作品化だと思っている・・・。

それについてもどこかでちゃんと文章化しないとな・・・。


a0010575_8545034.jpgとにかく刺激的でいい食材で貴重なものほど、毒があったり危険だったりするので、それなりの料理方法をしなければ、とても食べれるものにならないばかりか、時には事故で死人も出てしまうこともある。


a0010575_10341584.jpgもぎたての、泥まみれの、まだ熟す前の、発芽したばかりの、あるいjは油まみれの、熟しきった食材を皿の上にとりあえずならべてもみても戸惑うばかり。

ナマモノ素材の陳列棚においてくれればいいが、それがあたかも料理されたおいしい料理のようにレストランに並べられているので困るのだと思う。


a0010575_856463.jpgしかも芋のはっぱや、大根、にんじんの根っこの部分は切り落とされて、葉っぱの部分だけがお皿に乗っていたり・・・。

ゆでてもいなければ焼いてもいなかったり・・・それはとても困る。


a0010575_8563011.jpg塩やしょうゆぐらいはほしいものの、とりあえず、そのまま砂糖がまぶされていたり・・・やたらとタバスコだけが振りかけられていたり・・・。


a0010575_85721100.jpgとにかくどんなにすごい食材でも料理方法や食べ方がわからないとおいしくなかったり、あるいは中毒をおこしたり、ひたすらにまずかったり。・・・ああ、もったいない。


a0010575_8575014.jpgおいしい料理を作品に例え、それが出てくるところをレストランに例えるならば、美術館はホテルレストランのようなものかな? ギャラリーはオーナーシェフのレストラン…?あるいはファーストフード? 全国各地に広がる地域系のアートプロジェクトはワールド屋台村だったり、フードコートだったり、あるいはビュッフェレストランだったり・・・。


a0010575_8582199.jpg最近は個人的にはやはり漬物系とか醗酵食品系とかが好きで気になり・・・、とにかくおいしい料理と出会いそれをおいしく食べれたときの喜びは人生の中での至福のひと時。


a0010575_8585312.jpgとくに僕は、見たこともないおいしそうな食材に出会い、これからこれがどんなにおいしく料理されるのかと思うと・・・もうそれだけでおいしいのですが・・・。


a0010575_8593987.jpgもちろん、「誰と」食べるのかでまったくその味は変わってしまうのえすが・・・。

・・・そうそう。鹿児島と種子島で開催された「時の芸術祭」の話です。

有名豪華料理を横浜と東京から空輸で出前してきて、それを料理見習い人が暖めなおしたり配膳しなおしたりして一生懸命にふるまいながら、・・・同時に多くの興味深い食材が生で飾られ・・・いったいどうやって食べればいいものやら途惑っている客を前にして、食材は暴走したりして・・・料理人や素材集団を連れてきて屋台づくりを楽しんでいる逸材も混在していたり・・・


a0010575_103533100.jpg露天の生もの市場になぜだか横浜の有名中華料理店の有名メニューが5皿ほど空輸されて、調理場もレジもドリンクコーナーもないんだけど、メニューは堂々たる「ファミリーレストラン」・・・ってかんじでしょうか。


a0010575_902370.jpg個人的にはおいしいところだけしっかり選んで食べさせてもらったので、ものすごくおいしかったのですが・・・ほかの客が食あたりしたり、拒食症になったり、過食症になったりしないかと心配になった現場でした・・・。

せっかく可能性のある食材がいっぱいあるのに、全部ひとまとめにして味付けされて、全国チェーンの大型レストランの定番メニューとして消費されるよりはまだましだとは思うのですが・・・。

時の芸術祭・・・今後どんな料理人が鹿児島に育つか・・・とても楽しみ。

本当はもっともっといい食材が鹿児島にはたくさんあるんだけどなー・・・。いい料理人にリサーチしてもらいたいのだけど、鹿児島のチェーン店のシェフとかホテルシェフとかっておいしい料理の探求に興味ないのかな・・・。いや、そんなことはないはず・・・。


写真は種子島で目にしたものを作品であろうがなかろうが関係なくアップしています。
by fuji-studio | 2009-07-21 23:58 | ■鹿児島での活動
久しぶりの鹿児島の降灰
e-space Lobby +galleryの整備のために鹿児島へ。

まだまだやることがあるなー

a0010575_234266.jpg春からはじまったETCの休日特別割引を使うと高速道路が1000円で利用できるというので金曜日の夜に福岡を出発。

日付が土曜日に変わってからETCの出口を通過してもちゃんと1000円になる・・・とのことなので、サービスエリアで時間調整しながらゆっくり走り、午前0時を過ぎてから鹿児島インターを通過。

確かに1000円。

鹿児島市内に入り、市内中心部に近づくにつれ、久しぶりの灰まみれの世界。

桜島が噴火してもう2日は経つというのに、降灰の匂いが立ち込めている。

走る車や市電の風で灰が巻き上がり、風景が灰色で霞む鹿児島市は20年ぶりだろうか。



a0010575_2352189.jpgそういえば、数日前にYahooのトップページのニュースでも桜島の大規模な噴火について報道されていた。

まさかその被害が家の方面に及んでいるとは・・・。
桜島の噴火に伴う降灰の被害は風向きで左右する。

今回は運悪くe-terrace直撃。

e-space gardenのある実家も降灰被害。


a0010575_2355075.jpg久しぶりに鹿児島市が配布している降灰収集用の降灰袋を倉庫から取り出し、ベランダの灰を集める作業。

そういえば、僕が高校に自転車通学する頃、桜島の活動が活発な時期があり、毎日のように降灰が続く時があった。その頃、ゴーグルとマスクをして自転車通学していたが、当時美術部で日本画を描いていたので、その顔料としてこの灰を使ったことがある。


a0010575_2363554.jpg鹿児島の名所の仙巌園の門を描いていたが、その屋根瓦の描写にその灰を使った。

僕としてはなんだか画期的なことをした様な気がして、なんだか凄いことになるんじゃないかとドキドキしたが、別になんのことはない、ただの灰のかぶった瓦屋根になっただけのこと。

もちろん、たいした絵にはならなかったし、誰からも評価されず・・・。まあ、そんなもんか。

しかし、e-terraceが竣工してからはじめてうける降灰の洗礼。

大雨がほしいなー。

ちなみに土日とLobby+galleryの雑用を行い日曜日の夕方に鹿児島を出て福岡に日曜日の夜に到着。

確かにいつもなら12000円かかる往復の高速代が2000円。得をしたような気がするが、この割引がなかったら今回は行かなかっただろうから2000円とガソリン代、合計1万円近くを消費したことになる。

すっかり乗せられてしまった。 
by fuji-studio | 2009-04-12 22:24 | ■鹿児島での活動