皆既日食の瞬間、常識を超えているようでありながら、公倍数が永遠に続くように・・・
a0010575_1254640.jpg 日比野さんと森さんに誘われて、時の芸術祭というアートプロジェクトに参加することになり、その結果、種子島の南の端っこのJAXA(宇宙航空研究開発機構)皆既日食を体験することになった。


a0010575_1263443.jpg幸か不幸かはわからないが・・・、残念なことにどんよりとした雲に覆われ、太陽は見えず、例のダイヤモンドリングとかコロナとかは見えなかった。

個人的には満月ですらろくに見えない視力しかないので、それほど期待していなかったのですが・・・。


a0010575_127866.jpgしかし、その時間・・・日食がはじまり、まだ午前中だというのに刻々とあたりが暗くなりはじめ、水平線近くや北側の空は明るいものの上空だけは真っ暗になる。

想像を超えた神秘的な雰囲気に、いてもたってもいられないような・・・、重くて深い高揚感のようなものに襲われ、言葉を失ってしまった。


a0010575_1275530.jpgそして、そこからありえないスピードであたりが明るくなり、鳥が鳴き始め、重いものに押さえつけられていた風景全体がみるみるうちに溶けてゆくような感覚・・・。

太古の昔から多くの人のイメージを掻き立て、神話を生み出し、あるいはまつりごとや司ごとに利用され、権威をつくる力として科学へと導いたエネルギー源であったのではないか・・・との思いつきを強く確信する瞬間。


a0010575_1281679.jpgものごとには常識を超えたありえないと思われていることでも起こる。

絶対に共通性がないように思われる数字に公倍数が必ずあるように、そしてそれは永遠に続く数が無数に存在するように、ありとあらゆる物事は、常識的なありかたや存在を超えてあるのだということを証明してくれた瞬間でもあった。

物理や天文や数学も面白いが、それを認識しようとしながら、その力を利用して人間の活動を作ろうとした人間のイメージ力もまた面白い。

しかし、そんな人間の小さな思惑とは関係なく、とてつもなく大きな力で動いている存在があるのだということもまた実感した瞬間。

おそるるにたるなぁ・・・。
by fuji-studio | 2009-07-22 09:28 | ・思索雑感/ImageTrash


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