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取手アートプロジェクトのアートフォーラム終了!

取手アートプロジェクトのアートフォーラム終了!_a0010575_0275074.jpg取手アートプロジェクト(TAP)2005の活動はどうだったのかについてちゃんと話し合いをするTAPフォーラムがあった。去年の夏のフォーラムにも参加したが、そのときの会場は取手市役所の近くのホールで舞台の上。そこに前回の出品作家の椿昇取手市長の塚本さんと僕と司会進行役が壇上で話をした。


取手アートプロジェクトのアートフォーラム終了!_a0010575_0403658.jpgところが今年の会場は取手駅前のショッピングセンターカタクラの地下一階の広いスペース。そこに[Cafe TAPチャンネル]という名称で全体を4つの公開スタジオのような話し合いの場をつくり、そこにカフェ機能を組み込無という形で段差をなくし、フラットな面にいくつかのセルがあり、それがネットワークされるという構造の空間を構成した。
取手アートプロジェクトなかなかがんばった面白いしかけ。

雛形は数年前に神戸アートビレッジセンターで開催された「ソーダンタンク」。このときは会場に3種類のカフェ形式の相談コーナーを設置し、そこに相談員がそれぞれはりつき、そこで飲みながら話しあいを続けるというものだった。そのとき、僕も相談員を行ったが、早い時間から焼酎に手を出して、飲みながら行ったために、僕自身何を話したのかまったく覚えていないという事態が発生。そのときは確か盛り上がって終わったとは思うが、なにせ半分ぐらい記憶にない。


取手アートプロジェクトのアートフォーラム終了!_a0010575_042030.jpg今回この企画の相談をうけて、まず伝えたのはその反省点。で、その結果(・・・かどうかはわかりませんが・・・)1部、2部の夕方まではアルコールなしの設定。5時以降アルコールが解禁になり、7時の終了時間までは飲みながらのトーク。いや、なかなかいい感じだった。

もうちょっと詳しく話したほうがいいよね。はい。

会場に設定だれたチャンネルは「あつまるチャンネル」と「つなぐチャンネル」と「そだてるチャンネル」それに全部の会場を映像でモニターされた「チャンネルステーション」

取手アートプロジェクトのアートフォーラム終了!_a0010575_19142749.jpg あつまるチャンネル」では取手駅前の茨城県寮跡地をつかって活動のインフォメーションとたまり場的な場づくりを試みたチームが話し合いのナビゲーターとなりニッセイ基礎研究所の吉本光宏さんをゲストとした対話。

取手アートプロジェクトのアートフォーラム終了!_a0010575_0422587.jpgつなぐチャンネルでは取手市内の作家のアトリエを公開するプログラムやそれをめぐるツアーなどを編集して実施したチームがナビゲーターとなった対話。
(・・・あれ?ゲストってだれだったっけ? もしかして熊倉純子せんせーですか? 羽原さ~ん!)


取手アートプロジェクトのアートフォーラム終了!_a0010575_0425648.jpgそだてるチャンネルでは取手市内の小学1年生全生徒を対象に作品をあつめて絵画展を開催したり、商店街を歩行者天国にしての大規模なかえっこを開催したチームがナビゲーターとなり、西巣鴨を拠点に学校に芸術家を派遣する事業を行っているNPO「芸術家と子ども達」の堤さんがゲストでの対話。おやおや、なんともお客さんの中にメインゲスト並みの豪華な方々の姿も見える!


それぞれをモニターでつないで、それぞれ対話されている内容のキーワードが大きな紙に書き込まれ、それについてなんとなくうだうだと話したり、質問者に答えたりするのがセンターチャンネル。で、そこをナビゲートするのが僕の役割。ゲストはそこに寄ってくる人。マイクを通して対話しているので、視聴者がいるのかいないのかわからないミニFMで深夜話し続けるコメンテータの気分。

僕のチャンネルはさておき、それぞれのチャンネルでは、ナビゲーターがTAP2005で実際に行ってきたことに対する疑問や検証、あるいはもやもやなど、話の種が尽きないのか、もしくは話をしようとしたことが飛び込んでくる厳しい意見によってズレてゆき、話題を整理できずに奮闘しているのかそれそれかなり白熱している・・・。これはスタッフの皆がいろいろ現場で問題や疑問にぶつかりながら、本当にその問題に対して自分の問題として、あるいは地域の問題として少なからずリアリティをもって対峙している証のようなもの。
なかなかいいそ。相当いいぞ! この手のフォーラムってほとんど壇上の人が少ない時間でたいした討論もなされずに順番に話をしておしまいというパターンが多いが、このシチュエーションだと皆、話す。話す。話す。本当に討議しているかんじが伝わる。

しかも、出入り自由で、カフェもあるので、それぞれの時間で自由に参加できるから結構いごごちがいい。途中で、商店街のお菓子屋さんからテレビ電話を使っての中継も入り、いい感じの気分転換になる。
ちょっとマイクとスピーカーのクオリティとか、テクニカルな面で難しいところもあったけど、それはそれで、手作り感が滲み出ている空間なのでいいかんじ。このテレビ番組的な仕組みってもう少しブラッシュアップするとなかなか使えるチャンネルになるのでは!


取手アートプロジェクトのアートフォーラム終了!_a0010575_0444958.jpgそれを中心的に動かしているのが去年から導入されたインターンと呼ばれる学生のような立場の人たち。アートプロジェクトの現場を体験し、学習し、将来的にもそのような活動に従事したいと志し、熱意を持った人が集まっているので、それはそれは盛り上がる。


取手アートプロジェクトのアートフォーラム終了!_a0010575_0435293.jpgで、実はそのフォーラムのすべてのプログラムのあとにその会場で2005年度のインターンの卒業式が開催され、卒業証書授与の儀式も行われる。
いや、またまた体験しましたこの充実感、充足感で満ち溢れた空気。いいねー。いろいろな苦労を乗り越えて達成したときにしか味わえない感動の場!
この空気が作られただけでも大成功。

皆ほんとうにいい笑顔で終了証を授与され、宴会でもりあがり、ついつい3時まで・・・。ふう。
いや、皆さん、ほんとうにおめでうございました。この宝物の価値はきっと10年後にしみじみわかってくると思うよ。で、僕も感動のおすそ分けをいただいて、ほんとうにごちそうさまでした。
by fuji-studio | 2006-03-18 23:47 | ■茨城・取手Art Project