茨城県北芸術祭に芸術祭への来場者とサポーターや地域住民の接点となる場をつくろうと、ポリプラネットカンパニーという架空の会社を作ってみた。
関係をつくるために、あえて架空の存在をつくろうとするプロジェクト。2010年の瀬戸内国際芸術祭のときに「藤島八十郎をつくる」という作品で試みた手法・・・
ポリプラネットという言葉は横浜のバンクアートが銀行跡にあった頃に行った展示の名称を引き継いで、2014年、十和田市現代美術館での展覧会から立ち上げて札幌、上小阿仁で小さなこころみを行ってきた。実は現場でのオペレーションとファシリテーションを行うスタッフがとても重要になってくるが、なかなか難しい。
空間としては、これまでの活動を再編集したものなので、個人的にはとても気楽に楽しませてもらっている。
僕自身が肩の力を抜いていないと、参加する人がなかなか動けないだろうし、ゆるゆるの雰囲気をいかに芸術祭に持ち込むかのバランスも結構微妙で、そのあたりを探るのも楽しい。
今回のささやかな方向性は数年前から僕が「吟醸」「大吟醸」と呼び始めたおもちゃ箱の底に集まってしまう本当に小さなおもちゃのかけらや破片たち。
それをちゃんと見せられたのは嬉しい。しかし、これは美術館やギャラリーピースとして見せるべき素材なのかもしれない。
それとぬいぐるみ系のソフトスカルプチャーの展開。実はプラスチックの破片やハッピー系でつくるよりも、相当作りやすいし、材料もあつまりやすい。
海外への編成へも耐え切れる素材なのかもしれない。
しかし県北芸術祭は広域で様々な質のものが同列に扱われていて要注意。4日かけて巡ろうとしても無理だろうな