メルボルン・アートセンターでのkaeruスタジオ最終日
今月の初めから約3週間近く、昼の12時半から夕方4時半まで、だれでも自由に出入りで来て、好き勝手につくれる状況の「Kaeru」のテント。

家族連れのリピーターも多く、小さな子どもから小学生、中学生、高校生、大学生まで、クラス単位でやってきたり、日々にぎわう中、もくもくと作り続けるおじさんを演じている。

a0010575_10274571.jpgまるで、芝居小屋のようだなと思いながら、もくもくと作り続けるおじさんを演じているようでありながら…

実は単に単純作業に没頭することを楽しんでいる。


a0010575_1028527.jpgアートセンターが一年間ため続けたバックライトプリント紙にもくもくとはさみを入れ続け、結局、このようなパーツをもろもろつくり、植物の花びらのような、鳥の羽のような、ひげのような、昆虫の触角のような…とにかくそんなパーツを切り出して繋いでゆく作業。


a0010575_10282429.jpgたまに話しかけられるが、生返事で答えながら、一応、笑顔で説明はするけど、作業の手を止めないことが大事で、単純作業に没頭している態度が妙に影響しているのがよくわかる。


a0010575_10284314.jpg自分の動きがそのテント内の空間に影響を与えている状況は、昔演劇をやっていた時の感じに近いものがある。

しかし、ここはあきらかに演劇空間ではなく、僕も本当にリアルに演じている感じがなんとも面白い。


a0010575_1029477.jpg単純作業をしていると、・・・いつも面白く感じることなのだが・・・頭の中が妙なスピードで回り始めるときがある。

やっている作業とか、その空間とは関係ないことを考え続けている自分に気付く。


a0010575_10295621.jpgその状態がとても面白くて興味深い。

ある一定の動きを手が覚え、勝手に動き始め、作業にあるリズムのようなものが生じはじめると、頭の部分はどこか他のことを、しかも全く関係ないどちらかというとつまらないことをぐるぐる考え続けている。


a0010575_10292589.jpg昔はそれを、ふと手をとめて、ノートに書き留めたりした。 

しかし、最近は全くしなくなり、結局何を考えていたかなんて忘れてしまっている。

それでも、その状態がとても心地いいことは確かだ。


a0010575_10301657.jpg僕にとって、単純作業は自分の精神的な状態を整えてくれるし、いろいろなことを考える時間として重要な気がする。 

しかし…その作業を客観的に見る自分もいて…「何してるんだろう?」と後悔することも多い。

「いったい何してるんだろう。ゴミまみれになりながら…」

とにかく、この公開制作劇場のカエルスタジオは今日でおしまい。明日からはいよいよ場所を変え、ここでつくられたものを再構成してなにやら風の強い屋外で展示作業…Kaeruガーデンをつくることになっているが・・・はたしてどうなることやら。
by fuji-studio | 2012-08-19 23:26 | ■メルボルンでの活動


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