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AAFSchool AAF10年の記録本の為のキーワードを探す

アサヒアートフェスティバルのこれまでの活動を俯瞰しつつ、その10年記録本の出版の為にキーワードを抽出するワークショップ型スクールの2日間。

AAFSchool AAF10年の記録本の為のキーワードを探す_a0010575_1193023.jpg会場は谷中にあるオルタナティブスペースのhigure 17-15 cas

ここは2005年にkosuge1-16と一緒に行ったコフジビル17年の最終的な展覧会を開催した懐かしい場所。

久しぶりに谷中にきました。


AAFSchool AAF10年の記録本の為のキーワードを探す_a0010575_1205778.jpg空間としてはこじんまりとしているが、谷中の風景が見える雰囲気は開放的でとてもいい。

初日は2005年AAF参加団体のすべてを網羅した記録DVDと、たまたま泉山君がしっかり編集して残してくれていた大宰府スタードームフェスティバルの記録映像を見ながら、もろもろ説明やら裏話やら雑談しつつ…キーワードを拾い上げて行ってもらう。 

たまたま2005年のAAFは僕が関わっていたプロジェクトがいくつかあり、その裏話などで脱線してしまうので、やたらと時間が経ってしまい…ごめんなさい。 


AAFSchool AAF10年の記録本の為のキーワードを探す_a0010575_1215672.jpgしかも大宰府スタードームフェスティバルは、2004年ぐらいに僕が主催していたオープンディスカッションplants!がきっかけではじまったので、記録映像の中に2005年当時の怪しげな藤浩志が、なにやら酔っぱらいぎみに…今となってはあたりまえのような話を懸命に恥ずかしげもなく朗々と語っている。

ああ、みっともない。記録映像とは恐ろしい。


AAFSchool AAF10年の記録本の為のキーワードを探す_a0010575_1242627.jpgしかし、2005年という時代が…わずか7年前だが…いや、もう7年というべきか…2012年のアートプロジェクトと地域の関係では当たり前のようなことが、当時は結構力説すべきことだったんだなぁ…と、時間の流れによる「あたりまえのこと」の変化を面白く思う。

2日目は2011年のAAFの報告会に提出された記録画像を皆でみながら対話し、そこでキーワードを週出してもらう。

結局、時間切れになり、参加者にそれぞれ心に残ったことを語ってもらったが…その視点が僕らにしてみればなかなか新鮮で大切な言葉があった。

そのいくつかを列記してみる。・・僕の記憶で勝手に編集されてしまっていますが…

・AAFは色が鮮やかだと思いました。←日常はもっとグレイなのだとか。
・アートプロジェクトはエネルギーが集まってきて発生するんだな。
・問題があり解決を作ってゆこうとするプロセスにアートがあるんですね。
・アートはタブーに触れようとしている
・ちょっとやってみようという気持ちから始まるんですね。
・取り残された存在(場所とか建物とか人とか)と、人と違った活動をやろうとしたり、オリジナリティを探ろうとしているアーティストは相性がいいんだな思った。
・インキュベーション・アクティベーション・カルティベーション
・利害に関係なく人が集まっている。→興味と関心で集まってくるんですよね。
・おじさんは女の子としゃべりたいんですね。←おばさんも男の子としゃべりたいしね。
・あたりまえの日常の中で紡ぐ自分たちの物語
・AAFというしくみ自体が育とうとしているし、育っているんですね。
・あなたの好きにしなさい。私たちも踊りたい。
・いつでも「これからはじめます」という姿勢。←もう出来上がったものに途中からは入りにくい。
・結局、どういう効果が生まれたのかが知りたい。

・・・とまあ、いろいろ。

僕があらためて納得できたのは…

面白いことをしようとしているところには面白いことをしたいという人が集まってくる。その人達がまた面白いので、面白さが連鎖してゆき、とんでもないことが起こる期待が高まるんだな…ということ。


AAFSchool AAF10年の記録本の為のキーワードを探す_a0010575_125446.jpg特にAAFの場合は「アサヒビールがスポンサー」という匂いの漂いが、やっぱり飲み会へ導き、そこでさらに面白い人達と期待に満ちた会話をしながらこの上なく幸せな時間が過ごせる…老若男女が入り乱れながら…というかんじでしょうか。

実際にいくつもの妄想が現実になってゆく現場に立ち会うたびごとに…人のイメージ力と実践力の集積は凄いと思う。

次のAAFスクールはいよいよ最終回。物語へと導く授業。
by fuji-studio | 2012-01-15 12:07 | ・講座/対話/研究会