雑司が谷の街歩きと法明寺で住職の話
2011年 07月 21日
東京のど真ん中で、山の手線の内側にありながら、全く別の空気の流れる雑司が谷について知るには、まずはこのお寺から…とのことで、アポイントをとって話を伺う。
それにしても、この地域は昔ながらの路地が残っていて、緑が豊かで、漂う空気が違う。
確かに…雑司が谷霊園も相当な規模で広がっていて、眠っている人の数も相当多いからなぁ。
この地域の成り立ちのキーとなるのは毎年10月半ばに開催される御会式(おえしき)によるものなのだとか。
僕にとって御会式って聞きなれない言葉だったが、実は各宗派をはじめた創始者、開祖の命日の法要の祭り。
日蓮宗の開祖の日蓮さんの命日が10月13日とかで、それにあわせて各地で御会式とよばれる法要の祭りがおこなわれ、その流れでかなり大きな御会式の万灯行列が10月の18日、池袋の駅周辺からここ雑司が谷のあたりまで行われるのだとか。
戦後途絶えてしまった御会式の為の講(団体のようなもの?)が雑司が谷では自主的につくられていったとかで、そのような宗教的祭祀が地域の中に浸透し、地域の人のつながりをつくるインフラとして確立されて浸透しているあたりが、ほかの地域とはまったく違う空気感を醸し出している要因であるとのお話。
そのあたりの講のシクミにも興味を持ったが、個人的にはこの万灯のまとい(纏)がヒットした。
山車でもなく、飾りでもなく、灯篭を持って歩くこの万灯の纏の飾りが何とも言えず・・・ついつい、家に大量に蓄積されつつある素材…ぬいぐるみ素材やプラスチック破片の素材類での飾りができないものかと考えてしまった。
さて、ところで、この地域は歩いていると相当な緑が個性的に溢れていて興味深いが、区画整理によって目立つフェンスで囲まれた空き地も多いことに気づく。
地域の風景は大きな計画によって変化してゆくが、結局はそこで暮らす人の生活の振る舞い方が具体的な風景を醸し出す。
そのあたりの人の営みに注目したような地域の魅力をちゃんと表現してゆけないものか。
この地域を読み込みつつ、この地域の面白さや魅力を滲み出すようなしくみと生活浸透型の活動のスナップ。
そのようなアートステーションなのかな…と思っているところに…偶然、最近友人がセンター長になった柏の葉のデザインセンターのパンフレットを手にしてしまう。
アーバンデザインセンターUDC…か。
運営者の中に知り合いの名前を数名見つけ、不思議な縁を感じるうちに…ついつい、雑司が谷の頭文字、Zを並べて落書きしてしまった。
UDCZzzzz…
なるほど。官学連携…か。雑司が谷バージョンが大学と行政と企業との連携…か。ここ雑司が谷だと…日本大学の佐藤慎也さんのゼミ生とのプロジェクトでもあるし、地域には学習院大学と東京音楽大学があるし、近くには早稲田や日本女子大、法政、東大…いろいろあるな。
行政としては豊島区と東京都のプロジェクトだし…、あとは民…ここは講があるからなんだかおもしろいことになりそう。
と、いうことで、仮称…Urban Design & Art Station Zzzzz
…とか。