氷見での活動を考える為のアーツキャンプ。
前日は夕方までじっくり意見を出し合い…入口で炭火を起こし待ち構えている男子に押されるようにだらだらとした夕飯…飲み会モードの中で、釣りの体験ツアーのアイデアがにじみ出てきて…
氷見のアートセンターに出入りしている男子チームは皆さん相当の釣りの達人だとかで…いつも良質の魚等の食材を持ち込んでくれているとか。
そもそも、このアートセンターの三軒ほど先にある釣り具屋に集まる釣りプロ級のおじさん達…いや男子達が炭火も起こせるたまり場としてこちらに移動してきたのだとか。
とにかく、大工はできるし、体は動くし、船は持っているし、若い女子は嫌いではないし…
ということで、夜中の0時過ぎまで話合い(?)が続いたにもかかわらず…次の朝4時半に起きて5時から船で釣り場に移動して釣り体験を行うことになった。
参加者のほとんどはど素人だったが、釣りプロたちのテクニックで魚が集まってきてなんだかんだで結構釣れた。
釣りの素人を対象にした釣り体験ツアーというのも可能性があるかな…
そもそも、前日、いろいろなアイデアを出し合い、結果的にいろいろなツアーに編集できるのではないかという話になった。
何年か前に取手でのスタッフミーティングで同じようにツアーの話をして取手アートプロジェクト(TAP)トラベルというシクミが発生したように、ある程度までいろいろなプログラムの経験を重ねてくると恒常的に運営するカフェ・ギャラリー・アートセンター的な拠点運営活動と、ワークショップやライブ、コンサートなどのフェスティバル、イベント的な活動の企画と、それを繋ぐツアー的な活動の仕組みが必要になってくるのは常套手段になりつつある。
氷見は2003年よりいろいろな活動を重ね、数年前よりアートセンター的な拠点を持つにいたり、近所の男子チームをはじめとして、富山大学の学生(女子率が高い)やいろいろな人が関わりを持つようになった。
今年から4年間は、ドブネを象徴とする地域の持続可能な活動の展開のイメージをリサーチしつつ、形にしつつ…という位置づけで、「将来における生活の豊かさ・人生の豊かさ」について再考し実現してゆくような活動への連鎖を探る。…のかな?
参加者の多くは当然エネルギー問題にも関心は高く、放射能汚染のリスクのない地域社会への転換に向けたリサーチプロジェクトや実験のアイデアもたくさんにじみ出る。
…というか、放射能汚染のない水や空気や土の豊かな地域をどのように確保し、作ってゆくかという大きな課題が日本全国、現実的な問題としてのしかかっている。
いや、これは日本の問題ではなく、全世界の問題であるはずなのに、いまだに小さな地域の市長だとか知事だとか総理だとか賛成だとか反対だとか云々言っていることそのものがおかしい。
海の問題は川を媒介として山の問題に繋がる。
もともとドブネの為に山から大木を切り出してきたとのことで、川をさかのぼり源流まで行くツアーという意見も出た。
そのイメージをつくるために車で川をさかのぼり、源流を探してみる。
これまで貨幣経済的な価値観を中心として…合理化、効率化が優先されて作られてきた地域の活動の中で、排除され、削除され、忘れられた様々な技術。
あるいは合理化の裏で閉ざされ排除されてきた関係をもう一度繋ぎ開放する活動…。
漁業を中心とする氷見にはいい意味でまだそれらの痕跡が残っている。
それを再発見したり再現したり…将来へ繋がる大切な価値がここから繋がるかもしれない。
おいしいぶりが未来永劫食べれますように。