いわきアリオスで市民との事業報告会&ペチャクチャ集会
a0010575_2148382.jpgいわきアリオスがいわき市内に登場して2年が過ぎる。

アリオスは開館当初から・・・いや、準備段階から、いわゆる建築的にはホールという表情を持ちながらも、実は市民生活に文化芸術というものを・・・僕の言葉で言えば、感動力とか表現力とか行動力とか・・・あるいは、新しいつながりをつくる仕組みとして・・・数多くの活動が仕掛けられてきた。

その活動の経緯と収支結果も含め、それぞれのジャンルのプロデューサーが生の声でこれまでの活動報告を行い、一緒に活動を作ることになった市民もまたそれぞれの活動や思いをぶつける・・・そんな報告会。

人口35万人の街にできた音楽ホール、演劇ホール、小劇場、小ホールと4つのホールを備えた巨大施設。

2年前最初にこのホールの計画を聞いて、何でいまさら巨大ホール・・・と思っていたが・・・もっと小規模のホールの計画が浮上した時に2000人は収容できる音楽ホールを!との市民の声が盛り上がり、署名活動まで起こった街なのだとか聞いて驚いた記憶がある。

結果として、国内のどのホールにも負けることがない一流の設備とスタッフを抱える最高の設備を備えた文化芸術交流館・・・となったのだとか。

人口35万人とはいえ、中規模の都市というわけではなく、香川県の3分の2の広さという広大な面積に人口が散らばるところ。どちらかというと、田舎の風景のあちこちに小規模の市街地が広がる・・・といった雰囲気のところ。山間部には過疎地も多く、高齢化の問題が深刻化している地域も少なくない。

そんな街にできたアリオスの一年間の来館者総数はなんと76万人なのだとか。オープン2年で130万人近くの人が来場したという報告。しかもこの数字がかなり誠実で正直でリアリティを持った数字というから凄い。

単純に考えても市民一人が一年間で平均2回は利用したことになる。

しかもホールの稼働率は大ホールで80%超、小中ホールでも61%~66%だというからさらに凄い。
アンケートによる市民の満足度は98%。数字も凄いがそれぞれの担当プロデューサーから報告された事業内容がまたすばらしい。基本的には一流の演奏者や役者による公演プログラムと市民とつくるワークショッププログラムのバランスがとてもいい。詳しくはこちらを参考に・・・

特に「おでかけアリオス」というアウトリーチプログラムでいわき市内の各地の施設やコミュニティを巡る公演やワークショップの活動や街や公園、近隣とのネットワークを使った活動などは多層多様で楽しげで・・・その後に行なわれたアリオスユーザーとしての市民の発表がまた胸を打つ。

欠点があるとすれば、完璧すぎる・・・ということぐらい。

それにしても、このような形で市民に対して各担当者がプレゼンテーションし、市民のユーザーが熱い想いをオフィシャルな場で発表し、実際にいろいろなプログラムが発生し、作られてゆくホールの態度は、ぼくが知っているこれまでのホール活動の常識をはるかに超えているし、それでもまだなお更新してゆくシステムのありようを求める態度に本気さが感じられて素晴らしい。

このようなホールのある暮らしができるいわき市民は本当にうらやましい。

・・・ちなみに年間運営経費のうち市民が負担している税金の額は一年間で一人当たり1200円、毎月100円という計算なのだとか。運営面の特徴はこちらを参考に。

利用すれば利用するほど市民は精神的に儲かる仕組みになっているのだが・・・。

こんな話を僕の暮らす地域の経営者に語るとこういう返事が返ってくるに違いない。「わが町にもちゃんとホールがあるじゃないですか。」

しかし問題にしているのは器の問題じゃないんですよね。器の機能を拡張するシステムとその器に人生と愛情を注ぐスタッフの問題でして・・・。その問題を共有できる市民がいて、ホールスタッフがいるということそのものがうれしいし、うらやましいんですよね。

いわきアリオスの次の展開・・・乞うご期待。

一流の音楽や演劇を求めている愛用者、あるいは生活に演奏や演じる生活をとりいれて暮らしたい人はいわき市への移住がお勧めです。

いわきアリオスもそろそろ移住者向け不動産情報が必要ですね。アリオス不動産とか・・・。

温泉あるしね。
by fuji-studio | 2010-06-26 21:48 | ・単純記録/Diary


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